大人になった今こそ見に行きたい。心ふるえる「日本の花火大会」9選

浴衣を着て花火大会に出かけると、日本の夏だなと感じる人も多いのではないでしょうか。お祭りの熱気、ドーンとおなかに響く音、パッと咲きひらりと散る儚さ。ひとことでは表せない美しさと情緒が、人の心を魅了します。

地元のアットホームな花火大会も良いものですが、全国的に有名な花火大会はまたひと味違います。一流の花火師による芸術的な作品や、2万発、3万発という大スケールの花火は、心に刻まれる絶景です。今年は旅行を兼ねて、壮大で感動的な花火を見に行ってみませんか？

この記事では旅行先としてもおすすめの、全国各地の大花火大会をご紹介します。素晴らしい花火を見て、思い出に残る夏を過ごしましょう！

「日本三大花火大会」といわれているのが、新潟県の長岡、茨城県の土浦、そして秋田県の大曲です。毎年8月末に開催される「大曲の花火」には内閣総理大臣賞などの表彰があり、日本中の花火師が競い合う日本一決定戦でもあります。例年の来場者数は約75万人。花火を求めて、小さな町にたくさんの人々が集まる。そんな、夏の特別な活気もワクワク感を誘います。

競技大会は「昼花火の部」と「夜花火の部（十号割物・創造花火）」の2部構成。花火師がこの日のために趣向を凝らして作りあげた、渾身のひと玉が打ち上がります。芸術性の高い花火にうっとり。自分も審査員になったつもりで見ると一層楽しめますよ。競技大会の後には、ショーの要素が強い「大会提供花火」が行われます。音楽とともに打ちあがるワイドスターマインは、フィナーレを締めくくるのにふさわしいダイナミックさです。

出典：いっちゃんねるさんの投稿

70年以上もの歴史を持つ「長岡まつり大花火大会」。戦争被害や災害からの復興を願い打ち上げられてきた花火は、長岡市民だけでなく多くの人々を勇気づけ、感動させてくれます。毎年8月2日・3日に開催され、打ち上げ数は約2万発、例年100万人を超える人出を誇ります。名物のひとつ「正三尺玉」は、覆いかぶさってくるような大輪の花が印象的！ ぜひ間近で見てみたい花火です。

「復興祈願花火フェニックス」も注目のプログラム。復興への祈りを込め、一般の人々の協賛金によって打ち上げられます。全長2kmにも及ぶ、視界に収まりきらないほどの花火は圧巻！ 美しさと力強さに胸を打たれます。「天地人花火」など、テーマ性の高いプログラムも人気。プログラムによって雰囲気が違うので、花火が打ちあがる約2時間、飽きる暇もなく楽しめますよ。

全国の花火師たちが優勝を目指して競い合う「土浦全国花火競技大会」。例年10月、涼しくなってきた頃に開催される秋の花火大会です。打ち上げ数は約2万発、例年の人出は約75万人といわれていて、大変な活気があります。スターマインの部、10号玉の部、創造花火の部の3部で競われ、レベルの高い花火を間近で堪能できますよ。花火師さんの気合が入った作品は、どれも圧巻の美しさです。

競技以外に「余興花火」や「大会提供花火」があり、華やかなパフォーマンスを楽しむことができます。中でも会場全体を使ったワイドスターマイン「土浦花火づくし」が迫力満点！ 次々と打ち上がる花火に圧倒されます。

花火大会だけでなく、”競技”大会の中でも日本三大と称されるものがあります。先にご紹介した大曲、土浦と、三重県の「伊勢神宮奉納全国花火大会」です。”お伊勢さん”こと伊勢神宮に花火を奉納するという、情緒あふれる花火大会です。

大会は「打ち上げ花火の部」と「スターマインの部」で競われます。川面に反射する花火は美しく、どこか儚げ。神様に祈るような花火の一瞬一瞬を目に焼き付けましょう。

「諏訪湖祭湖上花火大会」は、打ち上げ数約4万発と全国でもダントツの規模。次々と打ちあがる花火に、およそ2時間感動しっぱなしです。また、山に囲まれた盆地のため、音響効果が抜群といわれています。山に反響した音がズドーンと体に響き、目だけでなく体全体で花火の迫力を感じられます。

水上スターマインや、2kmにも及ぶナイアガラは湖の花火大会ならでは。水面で開かれる花火が水に反射して、一つの花のように見えます。思わず写真に収めたくなるような花火ですが、タイミングよくシャッターを切るのはなかなか難しい技。ファインダー越しだけではなく、実際の目で花火の花が開いていく様子を観察してみたいですね。

地元経済の冷え込みによって一度は開催を止めてしまった花火大会を、有志の力で復活させたのが現在の「うつのみや花火大会」です。人々の強い思いが実を結び、打ち上げ数約3万発と全国トップクラスに！ 企画、協賛金集め、運営などが市民ボランティアによって行われる、市民の手による珍しい花火大会なのです。

出典：akiyamaaaさんの投稿

宇都宮のご当地グルメ・餃子をテーマにした「餃子花火」など、ユニークな花火も打ち上がります。観覧者参加型の「ことだま花火」では、日頃の感謝の気持ちやお祝いのメッセージなどを、美しい花火とともに打ち上げることができます。家庭的なメッセージが読み上げられることもあり、ほっこり和むシーンも。観客が一体となって楽しめるのは、「うつのみや花火大会」ならではの魅力です。

全国から選抜された花火師たちが競う「ふくろい遠州の花火」。約2万5000発もの芸術作品が夜空を彩ります。ストーリー仕立ての「ドラマチックハナビ」、「大玉百連発」、空中ナイアガラ大富士瀑布「霊峰」などなど、プログラムが多彩で個性多岐なのも魅力。地元の人々や写真家のみならず、多くの花火愛好家から注目されています。

出典：鈴電さんの投稿

「日本一メロディースターマイン」は、コンピューター制御によって音楽と花火のコラボレーションを実現した作品。曲調や曲のアクセントにまでこだわり、音楽の世界観が花火でダイナミックに表現されます。壮大なショーに目が離せません！

東京の夜景の中で開催される「STAR ISLAND」は、未来型のユニークな花火大会。野外3Dサウンド、照明、様々なアーティストによるライブパフォーマンスと花火が融合した、新感覚のエンターテイメントを楽しむことができます。すべて有料席なので、早めにチケットをゲットしましょう。

五感を刺激するような「STAR ISLAND」では、花火大会という枠を超えて体全体でワクワクを感じることができますよ。海面に反射する花火と夜景の競演もロマンチック。都会的で洗練された花火ショーを見に行きたい人におすすめです。

出典：banding_さんの投稿

西日本最大級といわれている「九州一花火大会」は、長崎県の人気観光地「ハウステンボス」で楽しむことができます。花火の世界大会「世界花火師競技会」の決勝戦も行われます。日本と海外、それぞれの予選を勝ち抜いたチームによる花火は圧巻。外国の花火を見るなんてなかなかできない体験で、思い出に残りますね。

出典：banding_さんの投稿

広大な敷地を使った花火はスケールが大きく、上から覆いかぶさってくるような迫力！ 大玉100発乱れ打ちや大スターマインなど、競技大会以外の大型プログラムも控えています。ハウステンボスは女子の心をくすぐる可愛さ溢れるテーマパークでなので、花火大会の前も一日中楽しめますよ。

出典：肥後もっこすさんの投稿

花火大会に出かけると、日本の夏らしさを感じます。地元の花火大会も良いですが、全国的に有名な花火大会を泊りがけで見に行くのも楽しいものですよ。友達や恋人、家族など、大切な人と一緒に見る豪快な花火は、夏の一番の思い出になること間違いなしです。