2024年06月24日
【長野】初恋りんご風呂に癒される♡「島崎藤村ゆかりの宿 中棚荘」
働いていると癒しがほしいと思うことありますよね。そんなときは上質な温泉のある宿に泊まって心身ともにリフレッシュしませんか。一人で行くのなら静かで大人な宿がいいですよね。長野小諸にある「中棚荘」は、首都圏からもアクセス◎で創業100年を超える大人の隠れ家宿。10月~5月まではりんごを浮かべた「初恋風呂」が楽しめます。あの文豪も愛した宿として有名です。冬の癒しの滞在を叶えてみませんか。
働く女性なら、ときには少しのご褒美と癒しが欲しいですよね。また、寒くなると恋しくなるのが温泉。すべて欲しい...と思った女性におすすめしたいのが、「島崎藤村ゆかりの宿 中棚荘」です。長野県小諸にあり、首都圏からもアクセス◎次の休日は、大人の隠れ家宿で癒しの滞在を叶えてみませんか。
信州、小諸は善光寺にも通じる北国街道の宿場町のひとつ。この中棚荘は島崎藤村が温泉採掘を手伝ったことでも知られる宿で、レトロな雰囲気に心安らぐひとときを過ごすことができます。美人の湯としても知られる温泉や、地元の食材を生かした創作会席も人気があります。にぎやかな温泉街よりも、静かな場所で過ごしたい人に特におすすめ。
東京方面から小諸にアクセスする方法は、北陸長野新幹線とJR小海線と、しなの鉄道(旧信越本線)、そして高速バスも利用することができます。バスタ新宿からの高速バスならリーズナブルに、そして楽に小諸までアクセスすることができますよ。
小諸駅から中棚荘までは、のんびりお散歩しながら徒歩20分ほどの道のりです。お荷物が多いなら、タクシーを使えばわずか5分ほどで到着します。公式サイトにはアクセスルートも細かく案内されているので、初めて行く場合でも散策しながら行くのもおすすめです。
中棚荘には平成館と大正館があり、生い茂る緑に囲まれた大正館は、まさに大正浪漫溢れる趣深い建物。ガラス越しに見えるやわらかな灯りが疲れた心をふっと軽くしてくれます。
こちらのお宿の一番人気は、やはり藤村の間。自らの人生に惑った藤村は、こちらのお宿に泊まり心を新たに文人として歩むことを決めました。藤村の代表作でもある「千曲川旅情の詩(うた)」はここで執筆されたといわれています。
藤村の間は、8畳の和室と3.5畳の変形1間の二間続きのお部屋です。日本人なら誰でもが感じる郷愁に満ちたお部屋は、古いけれど隅々までしっかりとお掃除されとても清潔な印象です。歩けばギシっとなる音も味わい深い。いかにも“文豪の部屋”感がありますよね。
大正館は全室、お手洗いが共用です。すこしの不便さが逆に今の世の中には新鮮ですよね。お手洗いへと続く廊下の軋む音さえも心地よく思えてくるから不思議です。
平成館は1階に和洋室が6室、2階にモダンな和室が12室あります。1階のお部屋には「千曲」「初恋」といった藤村ゆかりの名前が付けられています。また、2階のお部屋には「なんてん」「こうばい」「すみれ」といったお花の名前が。お部屋の名前を聞くだけでも、心がときめきますね。
窓からはお池で遊ぶ合鴨たちや、山羊が草を食むのどかな光景が楽しめます。都会ではみられない風景は、なんだか田舎に帰ってきたかのような懐かしい気持ちになれますよね。
窓辺の文机で書き物をしたら、まるで藤村になったような気分を味わえそう。この日ばかりはスマホはオフにしてアナログな世界を楽しんでみて。
平成館から階段をあがったところには温泉棟があります。柱や梁には巨木を使い、贅沢な木のぬくもりを感じさせる造りになっています。10月から5月には、地元で採れたりんごをたっぷりと使った「初恋りんご風呂」も楽しめますよ。
ふんわりと香る甘酸っぱいりんごの香りは、まさに初恋の香り。ころんと丸いカワイイりんごが浮かぶ様子も愛らしく、心身ともに癒されます。島崎藤村の「初恋」という詩のなかでりんごが出てきますが、詩を読んでいると今にも甘酸っぱい香りがしてきそう。誰しも初恋はあったはず。昔を思い出してほっこりしてみてはいかがでしょうか。
初恋
まだあげ初(そ)めし前髪の
林檎(りんご)のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛(はなぐし)の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅(うすくれない)の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
<意味・現代語訳>
まだあげたばかりの君の前髪が
リンゴの木の下に見えた時
前髪にさした花櫛の
花のように美しい女性だと思った
優しく白い手をのばして
リンゴを僕にくれたこと
それは薄紅の秋の実
僕は初めて恋を覚えた
温泉は、豊富な湯量の中棚荘の自家源泉を使っており、美人の湯として知られています。お湯の温度もあまり熱くないので、長湯も楽しめます。
お風呂へと続く脱衣所はなんと畳敷き。大名風呂を彷彿とさせる造りでユニーク!随所に見られる細やかな心配りに和みます。
単純温泉であるこちらの温泉は、客室やトイレの水にも使われています。源泉に近い飲泉所では、ピュアな温泉を飲むこともできるそう。
フロント横にはラウンジと藤村ライブラリーがあります。島崎藤村ゆかりの宿らしく、本棚には藤村の書籍・詩などがいっぱい。静かな気持ちで読書をして、藤村に想いを馳せてみましょう。デジタルにまみれた頭を読書で解きほぐしてみるのもいいかも。
東京の有名割烹にいた料理長が腕を奮います。お料理は、長野の食材を使った創作懐石料理は旬を生かした月替わりのメニュー。食事が美味しい宿としても評判で、スタッフのおもてなしにも心温まります。
ひと品ずつ手が込んだお料理が並ぶのは、夕食だけではありません。健康にも気を配って、朝食には山芋のとろろ、山羊のミルクなども提供されます。見目麗しく盛りつけられたお膳は、心まで華やかになってきます。
中棚荘を訪れる常連さんの多くは、「中棚荘を訪れることを目的」にした人ばかりです。すぐ近くの自然を感じつつ、のんびりとした時間を過ごせるのはいいリフレッシュになります。緩やかな時間を味わいながら、大正浪漫に浸ってみませんか。
公式詳細情報