2016年05月22日

明治・大正ロマンを感じる東京の建物巡りをしませんか?

明治・大正ロマンを感じる東京の建物巡りをしませんか?

東京には、鹿鳴館を手がけたジョサイア・コンドルや、世界三大建築家のひとり、フランク・ロイド・ライト、日本の西洋建築の黎明期に活躍した日本人建築家たちの作品が多数現存しています。その歴史的価値から重要指定文化財に指定されていることも多いのですが、気軽に訪れることのできる施設もたくさんあります。建築をきっかけに、その土地の歴史に思いをはせるひと時も素敵ですね。西洋の文化にロマンを抱いた明治の人々や、自由を謳歌した大正時代のクリエイターのフレッシュな感覚を、建築からたどってみませんか?

自由学園明日館でフランク・ロイド・ライトに出会う

自由学園明日館でフランク・ロイド・ライトに出会う575663

出典:arc0907さんの投稿

シンメトリーで高さを抑えた「プレーリーハウス(草原住宅)」スタイルは、ライトの黄金期を思わせます。

ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエと並び世界三大建築家と呼ばれるフランク・ロイド・ライト。旧帝国ホテルの設計のために来日していたライトが、ほぼ同時に手掛けたのが自由学園明日館です。自由学園は婦人運動の羽仁吉一・もと子夫妻によって創立された女学校。ライトの特徴である高さを抑えた「プレーリーハウス(草原住宅)」スタイルを思わる外観と、ドラマチックな空間構成が見所です。

自由学園明日館でフランク・ロイド・ライトに出会う575669

出典:arc0907さんの投稿

ガラスと木だけで作られた大窓。ライト特有の幾何学模様がすっきりとした美しさです。

自由学園明日館でフランク・ロイド・ライトに出会う458432

出典:

中央棟の食堂の様子です。照明のV字型の吊り子が、ライトらしい幾何学の森のような空間を演出しています。ライト自身が、工事着工後に「天井が高すぎた」とこの吊り子をデザインしたのだとか。椅子や机は、ライトから施工を引き継いだ遠藤新のデザインです。コスト削減の制約に建築家がどう応えたかご覧ください。

「自由学園明日館」ドリンク 458569

出典:kuro201さんの投稿

自由学園明日館では、喫茶付きの見学コースがあります。ライトの意匠を楽しみながら、大正時代の女学生気分を味わってみてはいかが?

自由学園明日館の詳細情報

自由学園明日館

池袋、目白、雑司が谷(東京メトロ) / カフェ

住所
東京都豊島区西池袋2-31-3
営業時間
[月]  定休日 [火]  10:00 - 16:00 [水]  10:00 - 16:00 [木]  10:00 - 16:00 [金]  10:00 - 16:00 [土]  10:00 - 16:00 [日]  10:00 - 16:00 ■ 営業時間 最終入館15:30 ■ 定休日 月曜(月曜が祝日・振替休日の場合、その翌日休)・年末年始
定休日
月曜日
平均予算
  • ~¥999

自由学園明日館でフランク・ロイド・ライトに出会う575687

出典:

本郷でエキゾチックな旧岩崎邸に出会う

本郷でエキゾチックな旧岩崎邸に出会う459672

出典:

17世紀イギリスの華麗なジャコビアン様式を中心に、イスラム風の装飾やルネサンス様式がとりいれられた、不思議なエキゾチック的美しさを持つ邸宅。当時は岩崎家の迎賓館として使用されたようです。

旧岩崎邸のある本郷は、夏目漱石、谷崎潤一郎、正岡子規、樋口一葉、石川啄木、坂口安吾といった文人たちが暮らし、今もその息遣いが残っています。旧岩崎邸は三菱財閥3代目岩崎久彌の邸宅。日本近代建築の父と呼ばれる建築家ジョサイア・コンドルの代表作です。

本郷でエキゾチックな旧岩崎邸に出会う459673

出典:

コンドルは、日本の高温多湿な風土にはベランダが必要と考えました。アジアで発達したコロニアル様式のようにも見えます。旧岩崎邸は、洋館・和館・大広間・撞球室(ビリヤード場)が保存され、国の重要文化財に指定されています。

本郷でエキゾチックな旧岩崎邸に出会う576067

出典:clairさんの投稿

洋館2階のベランダです。柵の模様などもじっくりご覧になってみてください。

旧岩崎邸庭園 御茶席でアフォガードをいただく

「旧岩崎邸庭園 お茶席」料理 459675 抹茶のアフォガート

出典:eRi*aさんの投稿

散策に疲れたらお茶席で一休み。おすすめはバニラ風味のアイスクリームやジェラードに飲料をかけて食べるアフォガード。旧岩崎邸の和館にちなんだ、お抹茶味アフォガートがおすすめだとか。

旧岩崎邸庭園 お茶席の詳細情報

旧岩崎邸庭園 お茶席

湯島、上野広小路、京成上野 / 甘味処

住所
東京都台東区池之端1-3-45
営業時間
[月]  09:00 - 16:30 [火]  09:00 - 16:30 [水]  09:00 - 16:30 [木]  09:00 - 16:30 [金]  09:00 - 16:30 [土]  09:00 - 16:30 [日]  09:00 - 16:30 ■ 定休日 年末年始
平均予算
  • ~¥999

日本のカルチェ・ラタンでニコライ堂を仰ぐ

日本のカルチェ・ラタンでニコライ堂を仰ぐ460115

出典:

ニコライ堂は正式には「日本ハリスト正教会教団復活大聖堂」と言います。伝道のために来日し日本で亡くなった聖ニコライの名前にちなんで、ニコライ堂と呼ばれているそう。正方形の平面にドームをかけるビザンチン様式の威厳ある姿の教会です。聖堂拝観(見学)する際には、敬虔な気落ちでのぞみましょう。

御茶ノ水から神保町は多数の大学があり日本のカルチェ・ラタンとも呼ばれてきました。北の湯島聖堂、南のニコライ堂の存在がこのエリアに奥行を与えています。ジョサイア・コンドルの設計したニコライ堂は、御茶ノ水の街の風景になくてはならないものになっています。

老舗喫茶店「ラドリオ」で御茶ノ水の歴史を思う

「ラドリオ」外観 508482

出典:K-BIGSTONEさんの投稿

神保町ラドリオは1949年創業の老舗喫茶店。御茶ノ水界隈でお世話になったことのない人はいないのではないでしょうか?クリームたっぷりのウィンナーコーヒーがこの店の名物。街歩きの途中でつい長居したくなる居心地のいいお店です。

ラドリオの詳細情報

5000

ラドリオ

神保町、新御茶ノ水、小川町 / 喫茶店、バー、カフェ

住所
東京都千代田区神田神保町1-3
営業時間
[月]  11:30 - 22:30(L.O. 22:00) [火]  定休日 [水]  11:30 - 22:30(L.O. 22:00) [木]  11:30 - 22:30(L.O. 22:00) [金]  11:30 - 22:30(L.O. 22:00) [土]  12:00 - 19:00(L.O. 18:30) [日]  12:00 - 19:00(L.O. 18:30) [祝日]  12:00 - 19:00(L.O. 18:30)
定休日
火曜日
平均予算
  • ¥1,000~¥1,999
  • ¥1,000~¥1,999

神田の老舗「明神下 神田川」で鰻をいただく

「明神下 神田川」料理 460537

出典:のぼさんの投稿

神田の名店「明神下 神田川(みょうじんした かんだがわ)」で鰻はいかがですか。古い日本の文化の残る街並みと古民家のしつらえ、1805年の創業から守り続けらている秘伝のタレが、おなかだけではなく心も満たしてくれることでしょう。

明神下 神田川 本店の詳細情報

5000

明神下 神田川 本店

御茶ノ水、末広町、秋葉原 / うなぎ

住所
東京都千代田区外神田2-5-11
営業時間
[月]  定休日 [火]  11:30 - 14:30  17:00 - 21:00 [水]  11:30 - 14:30  17:00 - 21:00 [木]  11:30 - 14:30  17:00 - 21:00 [金]  11:30 - 14:30  17:00 - 21:00 [土]  11:30 - 14:30  17:00 - 21:00 [日]  定休日 [祝日]  定休日
定休日
月曜日、日曜日、祝日
平均予算
  • ¥6,000~¥7,999
  • ¥15,000~¥19,999

三菱一号館美術館は丸の内の古くて新しいシンボル

三菱一号館美術館は丸の内の古くて新しいシンボル461210

出典:

教会にも似た赤レンガのたたずまいはイギリスのクイーン・アン様式と呼ばれています。鹿鳴館を設計したコンドルの重厚なデザインです。

三菱一号館は丸の内で初めての西洋建築の事務所。1894年(明治27年)に竣工しました。1960年代に老朽化のため解体されましたが、2010年(平成22年)、美術館として生まれ変わりました。ジョサイア・コンドルの設計をできる限り忠実に再現し、創設当時と同時代の、19世紀末のグラフィック作品や工芸品を所蔵しています。

三菱一号館美術館は丸の内の古くて新しいシンボル576126

出典:

都会の真ん中とは思えない緑あふれるスポットです。

「CAFE1894」で贅沢でアンティークなインテリアを堪能する

「CAFE1894」内観 461206

出典:chi3neco3さんの投稿

明治のオフィスビルだった三菱一号館の銀行窓口が復元され、おしゃれなカフェに生まれ変わりました。天井の高い吹き抜けの空間や、窓口カウンターなど見応えのあるインテリアです。

「CAFE1894」料理 461363 クラシックアップルパイ

出典:

ランチタイム、ティータイム、ディナータイムとも充実。自家製クラシックアップルパイは、かろやかな甘さが人気です。お席のWEB予約も受け付けています。

Cafe 1894の詳細情報

Cafe 1894

二重橋前、有楽町、東京 / カフェ、イタリアン、ダイニングバー

住所
東京都千代田区丸の内2-6-2 三菱一号館美術館 1F
営業時間
[月]  11:00 - 23:00(L.O. 22:00) [火]  11:00 - 23:00(L.O. 22:00) [水]  11:00 - 23:00(L.O. 22:00) [木]  11:00 - 23:00(L.O. 22:00) [金]  11:00 - 23:00(L.O. 22:00) [土]  11:00 - 23:00(L.O. 22:00) [日]  11:00 - 23:00(L.O. 22:00) [祝日]  11:00 - 23:00(L.O. 22:00) [祝前日]  11:00 - 23:00(L.O. 22:00) [祝後日]  11:00 - 23:00(L.O. 22:00) ■営業時間 【LUNCH】 11:00-14:00 【CAFE】 14:00-17:00 【DINNER】 17:00-23:00(L.O.22:00) ■定休日 1月1日、不定休
平均予算
  • ¥1,000~¥1,999
  • ¥6,000~¥7,999
クラシックな空間が素敵!丸の内の洋館カフェ「Cafe1894」

あわせて読む

クラシックな空間が素敵!丸の内の洋館カフェ「Cafe1894」

大正期の邸宅建築の珠玉作「旧渋沢邸」

大正期の邸宅建築の珠玉作「旧渋沢邸」575814

出典:

北区の飛鳥山公園は、徳川吉宗が庶民の花見のために造成した公園で、上野公園と並ぶ都内の桜の名所です。日本経済の祖と呼ばれる渋沢栄一がこの地を愛して生涯をすごしました。その渋沢栄一の生涯と幅広い事績を伝える「渋沢資料館」では、開館期間中、旧邸内に残る大正期の2つの建物「晩香廬(ばんこうろ)」と「青淵文庫(せいえんぶんこ)」を公開。どちらも国指定重要文化財となっている、美術品のような美しい建物です。設計は大正期を代表する建築家、田辺淳吉。高価な美術品と、生活の中で使われる工芸品を一致させようとするアーツ・アンド・クラフツ運動を実現した、細部まで見所の多い邸宅です。

晩香廬(ばんこうろ)

晩香廬(ばんこうろ)461904

出典:

「晩香廬(ばんこうろ)」は渋沢栄一の喜寿を祝って現在の清水建設(株)から送られた茶室のようなもの。大正6年に完成し、国内外のVIPを迎える迎賓館として使用されました。庭園にとけこむ山荘のようなたたずまいに時間も場所も忘れそう。

晩香廬(ばんこうろ)505089

出典:

調度品、机・椅子などの家具、照明を吊る金具にまで繊細なデザインが施された、館全体が工芸品のような造作が特徴です。暖炉はタイル貼り、中央のロゴのようなものは“壽(ことぶき)”の文字がデフォルメされたものです。

青淵文庫(せいえんぶんこ)

青淵文庫(せいえんぶんこ)461917

出典:

青淵文庫(せいえんぶんこ)は、渋沢栄一の傘寿と、子爵に昇格したお祝いに造られ、大正14年に完成しました。大正末期から昭和初期にかけて起こったモダニズム運動の先駆けのようなシンプルな箱型の外観が特徴です。煉瓦と鉄筋コンクリート造の2階建の建物です。

青淵文庫(せいえんぶんこ)501527

出典:

エレガントな装飾が施された白壁とチーク材の腰板の対比が美しい閲覧室。シャンデリアや窓枠などもじっくりご覧ください。

青淵文庫(せいえんぶんこ)501592

出典:

柏の葉がデザインされたステンドグラス。閲覧室の窓に並んでいます。柏の葉は渋沢家の家紋であり、いろいろなところで見ることができますよ。

王子に行ったら「扇屋」の卵焼き

「扇屋」料理 462052 玉子焼き

出典:ぶらり自転車途中下車さんの投稿

落語「王子の狐」にでてくる「扇屋」の卵焼き。落語の中で「扇屋」は料亭ですが、実際に1648年(慶安戌子年)に創業した老舗。今もこだわりの卵焼きを作り続けています。お土産にぜひどうぞ!

扇屋の詳細情報

扇屋

王子駅前、王子、飛鳥山 / 日本料理、惣菜・デリ

住所
東京都北区岸町1-1-7 新扇屋ビル 1F
営業時間
[月]  13:00 - 19:00 [火]  13:00 - 19:00 [水]  定休日 [木]  13:00 - 19:00 [金]  13:00 - 19:00 [土]  13:00 - 19:00 [日]  13:00 - 19:00 ■ 営業時間 テイクアウトのみ ■ 定休日 不定休(臨時休業Twitterにて更新有り)
定休日
水曜日
平均予算
  • ~¥999
  • ~¥999

いかがでしたか?

名作建築の空間に身をおく体験は、ノスタルジーだけではない新鮮な感動があることでしょう。見学だけでなく、カフェでゆっくりする時間がとれたらとても素敵です。ぜひ足を運んでみてくださいね。

関連記事

東京都×ホテル・宿特集

関連キーワード