ホテル選びも「SDGs」に注目。東京のおしゃれでサステナブルなホテル7選

「サステナブル」や「エシカル」とは、自然環境にできるだけ負荷をかけずに、地球上に暮らすすべての生命が心地よく暮らしていけることを目指した考え方のこと。環境保全や貧困削減、ジェンダー平等などの国際的な目標を掲げている「SDGs（=持続可能な開発目標）」も、この考え方と深くつながっています。平和で幸せな世界を創るためには、一人ひとりがこういったキーワードを心に留めながら暮らしていくことが大切です。

少し難しく聞こえるかもしれませんが、ゴミをしっかり分別することや、マイボトルやマイバッグを使うことなど、ふだんそこまで意識せずにやっていることも立派なエシカルな行動のひとつ。こうした心がけが遠く離れた国の誰かを元気づけたり、自然を守ったりすることにつながっています。世界中のさまざまな問題をすぐに解決することは難しいけれど、小さな積み重ねこそが、サステナブルな社会を創る原動力になるんですよ◎

エシカルな視点で選んだホテルに泊まると、自分自身も心地よく過ごすことができるから不思議♩環境に配慮したオリジナルの設備やアメニティを採用していたり、地域社会に貢献する独自のイベントを開催していたりと、昨今は積極的な取り組みを展開するホテルも増えてきています。旅行を通じてこうした取り組みを体験すると、自分のふだんのライフスタイルを見直すこともできるかもしれません。

そこでこの記事では、人や動物、地球にやさしい取り組みを行っている都内のホテルをピックアップしました。どのホテルもおしゃれでスタイリッシュなので、旅行の特別感も存分に満喫できますよ♪「SDGsってよく聞くけれど、何をしたらいいのかわからない…」という人も、ホテル選びをきっかけにして、気軽に「エシカル」や「サステナブル」に触れてみませんか？

「東京エディション虎ノ門」は、神谷町駅直結、虎ノ門駅からも徒歩8分ほどの複合施設「東京ワールドゲート」の中にあるラグジュアリーホテル。31階のロビーフロアには多種多様なグリーンが配されていて、まるで熱帯のジャングルにいるみたいです。天井に浮かび上がる植物や木製ルーバーのシルエットが、別世界のオアシスに誘ってくれている気がします♩

自然素材がふんだんに使われている客室は、木のぬくもりを感じるやさしい雰囲気。こちらの「スタジオテラス」にはおよそ20㎡ものプライベートテラスが付いていて、オフィス街のど真ん中にいながらリゾート気分を味わうことができます。テラスに出ると、眼下にははっとさせられるような絶景が…！テラスから東京の街並みを独り占めできちゃうなんて、なかなかできない貴重な体験ですよね。

ホテルのエシカルなこだわりが光っているのが、こちらのアメニティ。プラスチックごみを削減するため、ヘアブラシやコーム、歯ブラシなどはすべて木でできています。どれも可愛くて作りもしっかりとしているので、持ち帰って何度でも使いたくなっちゃう♪クルエルティフリーのフレグランスブランド「LE LABO(ルラボ)」による植物由来のバスアメニティも備え付けのボトルタイプで、小分け容器のアメニティに比べてごみの量が抑えられています。

飲料水のパッケージには天然資源の紙パックが使われていて、ペットボトル廃棄量の削減に貢献しています。さらに、プラスチックフリーのこだわりはこちらの客室カードキーにも。竹材で作られたオリジナルのデザインで、見た目がスマートなのはもちろんのこと、触れると心があったかくなるような自然の質感も魅力です♩地球にやさしいものって、人の心も癒してくれる不思議なパワーがあるのかもしれませんね。

汐留駅から徒歩1分ほど、新橋駅からも徒歩7分ほどの「パークホテル東京」は、館内の照明のLED化をはじめ、サステナブル社会の実現に向けて積極的な取り組みを行っているホテル。青空にそびえる「東京タワー」を眺めながらチェックインを済ませたら、いざ、シンプルで落ち着いた雰囲気の客室へ向かいましょう♩すべての客室が26階以上にあるので、大きな窓から都心の眺望をたっぷり満喫することができますよ。

客室のトイレやシャワーヘッドなどのファシリティは節水タイプで、限られた水資源を大切に使えるようになっています。また、備え付けのミネラルウォーターのパッケージは100％リサイクル可能な紙パックのもの。プラスチックごみを削減できるだけでなく、1本につき1円が世界自然保護基金（WWF）に寄付されるので、世界の環境保全や野生動物保護の取り組みにも関わることができます。

バスアメニティやハンドウォッシュは、タイ発のナチュラルスキンケアブランド「THANN(タン)」のプロダクトです。95％以上が植物・ミネラル由来成分で作られているので、人にも地球にもやさしい♡上品な香りに包まれながら自然の恵みを全身で感じて、幸せなバスタイムを満喫しましょう♪

アートを通じて新しい社会的価値を創り出そうとする活動も、SDGsに関わるユニークな取り組みのひとつ。季節ごとに作品展などが開催されていて、ロビーや廊下、客室内など、館内のさまざまな場所で気軽にアートに触れることができます。ふだんはなかなか芸術に触れる機会がないという人も、美術館に来た気分でゆったりと館内を見て回ってくださいね。

明治神宮前駅や渋谷駅から徒歩6～7分ほどの「TRUNK(HOTEL) CAT STREET(トランク（ホテル）キャット ストリート)」は、建物の前にそびえる大きな欅の木が目印。「自分らしく、無理せず等身大で、社会的な目的を持って生活すること」を意味する「ソーシャライジング」がコンセプトで、わたしたち一人ひとりが自分に合った社会貢献を実践できるように、たくさんのアイデアをシェアしてくれる新しいスタイルのホテルです。

おしゃれなラウンジは、「LOCAL FIRST（ローカル優先主義）」や「DIVERSITY（多様性）」などのホテルのポリシーが体現された特別な空間。到着したら、併設されているバーのソファに座って、地元・渋谷で焙煎されている深煎りコーヒーとともに一息つきましょ。宿泊者以外も利用できるオープンなスペースなので、いろんなバックグラウンドをもつ人たちと交流して、新たな考えや価値観に出合うこともできちゃいますよ♩

「SUITE(スイート)」と「STANDARD(スタンダード)」に分かれた全15室の客室は、すべてデザインが異なるオンリーワンルームです。古材を使ったベッドフレーム、リサイクル鉄を使ったハンガー、通常は廃棄されてしまうゴムの端切で作られたサンダルなど、室内はサステナブルなアイテムでいっぱい！どれもスタイリッシュなものばかりだから、関連する社会課題にも自然と興味が湧いてきます。

国産ハーブにこだわったアメニティは、100%オーガニックのオリジナルプロダクト。SUITEの客室にあるミニバーには渋谷生まれのドリンクやスナックも揃っていて、口にするたびに渋谷の新たな魅力を発見できるような気がします。どれもホテル内の「TRUNK（STORE）(トランク（ストア）)」で購入可能なので、友達へのお土産にして、自分の周りからエシカルなマインドを広めていくのもいいかもしれませんね◎

言わずと知れた名門ホテル「The Okura Tokyo(ジ オークラ トーキョー)」までは、 虎ノ門ヒルズ駅から徒歩5分ほど、虎ノ門駅や溜池山王駅からは徒歩10分ほど。広大な敷地のおよそ半分は庭園になっていて、緑化の推進による地球温暖化や気候変動対策に積極的に取り組んでいます。木々の間を吹き抜けるさわやかな風を感じながら、清々しい気持ちでエントランスに向かいましょう♩

省エネによる二酸化炭素削減や、プラスチック製ビニール袋の廃止など、さまざまなアプローチから環境問題に取り組む姿勢は、日本を代表する国際ホテルならでは。開業60周年を迎える2022年を「SDGsアクション元年」と位置付けていて、脱プラスチックやフードロス削減などの活動にもますます力を入れているのだとか。「プレステージタワー」のロビーは、そんな名門ホテルの格式が感じられる優美な空間です。

省エネと居心地のよさが両立された客室は、格式がありながらおだやかでやわらかい雰囲気。「ヘリテージウイング」の一部の客室には開放的なバルコニーが設えられていて、眼下に広がる庭園の緑を眺めることもできます。日中は自然を間近に感じながら、夜はライトアップされた庭園やビル群を眺めながら、ゆったりとした大人の時間を過ごしたくなりますね♡

スキンケアアメニティは、ナチュラルコスメブランド「THREE(スリー)」。天然由来成分や国産原料にこだわった上質なプロダクトだから、自然と体に馴染んで、お肌も心も元気になっていくのがわかる気がします。製造・開発の過程で動物実験が行われていないクルエルティフリーのブランドなので、アニマルウェルフェア（動物福祉）や生態系の保護について真剣に考えるきっかけにもなりますよ。

上野駅から徒歩3分ほどの「ノーガホテル 上野 東京」は、環境に配慮した取り組みで「エコマークアワード2021」の優秀賞を受賞したホテルです。ゴミを削減できるボトルタイプのバスアメニティや、省エネ・二酸化炭素削減に効果的なファシリティなど、洗練された客室の中にもエシカルなポイントがたくさん。おしゃれな気分で過ごしながら環境保全にも関われるなんて、いいことづくめでなんだか得をしている気分です◎

客室では、地元・上野の文化や伝統を存分に体感できるのも魅力♩「SyuRo(シュロ)」のアメニティボックスや洋服ブラシ、「TOMOKO SAITO aromatique(トモコ サイトウ アロマティーク)」のオリジナルルームスプレーなど、室内のいたるところに上野ゆかりのクリエイターによるこだわりのアイテムが配されてます。どれも素敵なものばかりで、一つひとつ手に取ってじっくりと味わいたくなるはずです。

朝食、ランチ、カフェ、ディナーと時間に合わせて使い分けられる「Bistro NOHGA(ビストロ・ノーガ)」は、上野の街をより深く知ることができるレストラン。地元の食材を活かしたメニューを味わって、地域活性化にも貢献しちゃいましょう♪オープンキッチンの調理風景が見られるカウンター席や、心地よい風が感じられるテラス席など、そのときの気分で場所を替えながら何度でも足を延ばしたくなります。

「太田ハム」のハムやベーコンを使ったサラダや、「Manufacture(マニュファクチュア)」のパン、「郡司味噌漬物店」の味噌を使ったドレッシングなどなど…地元店の自慢の逸品や、それを使ったお料理はどれも唸ってしまうほどの美味しさ。近隣の人気店「蕪木」とコラボしたオリジナルコーヒーも、ここでしか味わえない特別な一杯です。チェックアウトする頃には、滞在中に知った上野の新たな魅力を誰かに教えてあげたくなっているかもしれませんね！

「sequence MIYASHITA PARK(シークエンス ミヤシタパーク)」までは、渋谷駅から徒歩3分ほど、明治神宮前駅からは徒歩8分ほど。公園にショッピング、グルメなどあらゆる機能を含んだ複合商業施設「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」に直結したホテルなので、おさんぽ気分で散策しながら向かうのもおすすめです。客室は、大きな窓から渋谷の街が見渡せるオープンな空間。環境保護のためアメニティの用意は最小限なので、必要なものは持参するようにして、ごみをできるだけ削減しましょう◎

ホテルのラウンジ兼カフェである「VALLEY PARK STAND(ヴァリー・パーク・スタンド)」は、宿泊者以外も利用可能で、新たな出会いやつながりを生むビジターセンターとしての役割も果たしています。その象徴とも言えるのが、入口奥のスペースに寄り添うように植えられたユニークな植物たち。多様性豊かな渋谷の街の特徴を表しているそうで、お互いに理解し合うことの大切さを教えてくれているような気がします。

出典：

こちらでは、ホテルのロゴが入ったオリジナルタンブラーも販売中。カフェなどで使うドリンクカップはどうしても使い捨てになりがちですが、タンブラーなら何度でも繰り返し使うことができてサステナブルです。さらにうれしいのが、このタンブラーを購入すると宿泊中はコーヒーや紅茶が何杯でも無料になるということ！もちろんタンブラーは持ち帰って、ふだんの生活でも大いに活用してくださいね♪

最後にご紹介するのは、白金台駅から徒歩4分ほど、目黒駅から無料ホテルバスで5分ほどの「シェラトン都ホテル東京」。およそ1,800坪、6,000㎡もの広大な日本庭園が併設されていて、銀杏や楓などの大樹が生命力いっぱいに生い茂っています。「ロビーラウンジ バンブー」の一面ガラス張りの窓からは、そんな庭園の四季折々のパノラマが！屋内にいるのにもかかわらず、まるで雄大な森に包み込まれているかのような感覚になる場所です。

一部の客室からは、美しい庭園を鑑賞することも可能◎窓際で自然のエネルギーを感じていると、地球環境のことにおのずと意識が向くはずです。ホテルで実施されている「シェラトングリーンプログラム」では、連泊の場合のリネン・タオル交換の要・不要をカードで意思表示できるので、積極的に参加するのがおすすめ。洗濯に使われる水や汚水の排出を削減することで、貴重な水資源を節約したり、生物生態系を守ったりすることにつながるんですよ。

客室でひと息ついたあとは、日本庭園の散策へ。木漏れ日を感じながら深い緑の中を歩いているだけで、思いきりリフレッシュすることができます。神聖なムードがただよう「杜のチャペル」や、2つに分かれた幹をもつ「相生銀杏」など、小径の途中には見どころも満載。池で気持ちよさそうに水浴びする鴨たちも、心をほっこり癒してくれますよ♡

「環境保全」「クリーンエネルギー」「地域活性化」など、SDGsやサステナブルに関連することってなんだか堅苦しいイメージ…。そんなふうに思っている人でも、今回ご紹介したエシカルかつおしゃれなホテルで過ごせば、きっと考えが変わるはず。思っていたよりも身近なところに、地球や社会に貢献できるヒントが隠れていたことに気がつくかもしれません。世界をよりよくするためにできることをしながら、旅行やホテルステイを思いきり満喫しましょう♡