2016年11月25日
山形を代表する温泉街「銀山温泉」で大正ロマン感じるレトロ旅
山形に来たのなら、一度は足を運びたいのが銀山温泉です。夕暮れ時、ガス灯に火がともればそこは別世界。まるで大正時代にタイムスリップしたかのようなレトロな景色が広がります。銀山川の両岸には、木造三階建て・四階建ての温泉旅館が立ち並び、ノスタルジックな風情をみせてくれます。川のせせらぎを聞きながら旅館で寛ぐ贅沢な時間。地物の料理がお腹を満たしてくれます。そして身体の芯まで温めてくれる上質な温泉。きっとあなたを満足させる旅がそこで待っています。
銀山温泉は山形県の最北東、尾花沢市にあります。尾花沢市といえばすいかの名産地!夏すいかの生産量も日本一です。また、花笠踊り発祥の地としても有名です。そして、何といっても外せないのが、山形を代表する温泉街「銀山温泉」です。
銀山温泉の名前の由来は、江戸時代初期にこの地で栄えた大銀山「延沢銀山」です。開湯は寛永年間。銀山で働いていた工夫が、銀山川の中に温泉が沸いていたのを発見したことによります。元禄2年(1689年)、銀山が閉山した後は、湯治湯として賑わいました。
黄昏時の銀山温泉
銀山温泉は奥州街道から12キロメートルも入った山間部にあり、世間とは遮断された仙境。湯治場として人気がありましたが、大正2年(1913年)銀山川の大洪水により、温泉街は壊滅しました。昭和元年(1926年)に源泉のボーリングで高温多量の湯が湧き出し、各旅館は一斉に洋風の3~4階の木造建築に建て替えました。
銀山温泉に来てるよー!大正ロマンじゃ〜!素敵✨✨ pic.twitter.com/B7GpIWaFFh
— あずさ (@k_dmp303) 2016年6月4日
その頃の街並みを残すため、昭和61年(1986年)に「銀山温泉家並保存条例」を制定。街は伝統的な風情ある景観を残すことに努めています。
NHK連続テレビ小説「おしん」は、昭和58年(1983年)から1年間放送された国民的ドラマ。その撮影地として銀山温泉は一躍有名に!雪の降る銀山温泉は、まさしく「おしん」の舞台。あの名シーンが、頭の中によみがえってきます。
また、ジブリ映画「千と千尋の神隠し」のモデルのひとつになったのではないかとも言われています。宮崎駿監督は、具体的なモデルはないとおしゃっているので、そのものではないかもしれませんが、銀山温泉に行ってみると、確かに似たような雰囲気に浸ることができます。
「千と千尋の神隠し」の湯屋が、ちょっと昔の日本では珍しくなかった建物を「象徴的に再現」しているという事実です。こうした点も、「千と千尋の神隠し」で描かれた風景が多くの日本人の琴線に触れ、感動を与えた一因なのかもしれませんね。
旅館街入り口にかかる白銀橋の近く、銀山川沿いに作られた足湯。名旅館と同じ源泉から引かれています。朝6時から22時まで無料で利用できるので、レトロな街並みや銀山川の流れを楽しみながら、ゆっくり浸かりましょう。
銀山温泉 和楽足湯の詳細情報
立ち並ぶ旅館の壁や戸袋をよく見てみると、カラフルな絵が描かれています。これは鏝絵(こてえ)といって、左官職人が使う鏝(こて)で、漆喰を使って様々な模様を描いたもの。大洪水で瓦葺屋根の旅館街がすべて流された後の建て替え時に、各旅館はその豪華さを競って鏝絵を施したのだとか。これほど多くの鏝絵が見られるのも珍しいのではないでしょうか。
銀山温泉の歩道や旅館の入り口に敷き詰められているタイルを見て歩くのも素敵。いろんな模様があるので、写真に撮って、コレクションしてみては?
昨日、銀山温泉で見たタイルの可愛さを共有したい。 pic.twitter.com/cedP5T2eRz
— ふう (@5Cage) 2016年6月20日
温泉街の最も奥の突き当たりにある、落差22メートルの滝です。整備された道なので、浴衣姿で見学にくる人もちらほら。滝の周囲には、銀鉱山跡の洞窟や滝の不動尊などがあります。マイナスイオンたっぷりで、すーっと心が癒されますよ。
白銀公園の詳細情報
旅館で提供されるしっかりとした料理とはまた違った、温泉街ならではのグルメをご紹介します。
山形県産の小麦「ねばりごし」を使ったカレーパン。皮の部分はしっとりとしていて、中には野菜が溶け込んだスパイシーなカレーが入っています。夕方には売り切れますので、早めにお買い求めください。
はいからさん通り
閉業や休業等の理由により食べログに店舗情報が存在しないか、一時的な障害で店舗情報が取得できませんでした。
旅館にも提供している豆腐屋さん。メニューは立ち食い豆腐と立ち食い生揚げ、立ち食い豆腐天の三種類。豆腐自体は濃厚で、生揚げは揚げているのに脂っこくありません。豆腐は柔らかくふるふる。15時頃には売り切れて終了してしまうので、早めに足を運んでください。
野川とうふやの詳細情報
野川とうふや
尾花沢市その他 / その他
- 住所
- 山形県尾花沢市銀山新畑427
- 営業時間
- [月] 07:30 - 15:00 [火] 07:30 - 15:00 [水] 07:30 - 15:00 [木] 07:30 - 15:00 [金] 07:30 - 15:00 [土] 07:30 - 15:00 [日] 07:30 - 15:00 ■ 営業時間 7:30~売り切れ次第終了(15:00頃) ■ 定休日 不定休
- 平均予算
- ~¥999
- ~¥999
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銀山温泉へ電車で行く場合は、東京駅から「山形新幹線」に乗って向かいましょう。最寄の駅は「大石田駅」。東京から大石田まで約3時間半かかります。「大石田駅」から銀山温泉までは、ローカルバスに乗り換えて40分ほど。風光明媚な路線を通っていきますので、良いリフレッシュになりますよ。
銀山温泉へ車で向かう場合は、東北自動車道に乗り、山形北ICで高速を下ります。国道13号線を行くと尾花沢市に入り、国道347号線に入ると銀山温泉に着きます。途中、道の駅やすいかの物産展などがありますので、休憩を取りながら行きましょう。
※注意
・お車でお越しの際に、村山市からの県道29号線(背あぶり峠)は決して通行しないでください。極めて狭い山路です。
・古川方面よりお越しの方へ。国道347号は冬期は通行止になりますのでご注意ください。
・温泉街は一般車両が通行禁止となっています。宿泊客は宿が指定した駐車場に、日帰り客は温泉街まで徒歩3分程度の未整地に車を止めて徒歩で温泉街に向かうことになります。
銀山温泉本当にこんな感じですよ pic.twitter.com/MPY0IsiYQg
— ☃️あいすまん☃️ (@426Persona) 2016年11月24日
大正レトロ感とあちこちに散りばめられた可愛らしさが銀山温泉の魅力。日常を忘れて、ノスタルジックな世界へタイムスリップしてみませんか?