2016年07月18日

世界遺産「熊野古道」。祈りの道「伊勢路」を歩く17コース

世界遺産「熊野古道」。祈りの道「伊勢路」を歩く17コース

世界遺産にも指定されている「熊野古道」。広い熊野古道は、ゆっくり歩いて楽しみたいスポットです。たくさんのコースがある中から、今回は「伊勢に七度、熊野に三度」とも言われた「伊勢路」をご紹介。歴史や文化を感じる祈りの道をご堪能ください♪

「熊野古道 伊勢路」とは

「熊野古道 伊勢路」とは673100

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日本のほぼ中央、紀伊半島には「熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)」「高野山」「吉野・大峯」という3つの霊場があります。その3つの霊場と、伊勢・大阪・和歌山とを結ぶ古い街道の総称が「熊野古道」です。

“道”の世界遺産「熊野古道」

“道”の世界遺産「熊野古道」672265

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2004年7月には、「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界遺産に登録されました。日本国内はもとより、世界中から多くの人が訪れています。

5つの道の1つ「伊勢路」

熊野古道の範囲はとても広く、伊勢路、紀伊路、小辺路、中辺路、大辺路と、5つの道があります。その中で、紀伊半島東部を南下する「伊勢路(いせじ)」は、伊勢神宮と熊野三山を結び、「伊勢へ七度、熊野へ三度」と呼ばれた信仰の路です。

5つの道の1つ「伊勢路」672255

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伊勢神宮参拝の後、伊勢路を通って熊野三山を詣でるために、多くの人々が歩いた“祈りの道”です。

「伊勢路」の各ルートを歩く

伊勢路だけでも全長170kmにもなります。一気に歩ききるのはなかなか難しそうですが、全工程の中から歩きやすいルートを見つけ、少しずつ歩いてみるのはいかがでしょうか。おすすめのポイントと散策の難易度付きで、17のルートを伊勢側から順にご紹介します。

ツヅラト峠道

【難易度:中★★★】

ツヅラト峠道672314

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「ツヅラト峠道」は、旧熊野古道で、江戸時代以降は並行する荷坂峠が正式なルートとなっていますが、こちらを選んで歩く人も多いそう。大紀町~紀北町を結び、峠から望む絶景もおススメのルートです。

ツヅラト峠道672331

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石畳や石垣の保存状態もよく、伊勢路の入口として、存分に雰囲気を楽しめるルートになっています。明治初期まで生活道として使われた道で、JR梅ヶ谷駅~JR紀伊長島駅の約9.5kmの道のりです。

始神峠道(はじかみとうげみち)

【難易度:易★~★★】

始神峠道(はじかみとうげみち)672348

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「始神峠道(はじかみとうげ)」は、紀北町の紀伊長島区と海山区の境で、江戸道と明治道があります。峠の展望台から一望できる島々は、紀伊の松島と呼ばれ、絶景を楽しめます。

始神峠道(はじかみとうげみち)672356

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約3.5kmの道のりで、歩行時間は約2時間弱が目安です。始神さくら広場が発着地点で峠を折返す、初心者でも楽しめるコースになっています。

馬越峠道(まごせとうげみち)

【難易度:中★★★】

馬越峠道(まごせとうげみち)671377

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「馬越峠道」は、尾鷲ヒノキの美林の中、美しい石畳の道が続き、伊勢路の中でも人気のルートです。紀北町と尾鷲市の境界にあり、道の駅海山~JR尾鷲駅まで約5kmの道のりです。歩行の平均所要時間は2時間半ほど。

馬越峠道(まごせとうげみち)671378

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「夜泣き地蔵」などの史跡も多く残り、熊野古道らしい雰囲気を存分に味わうことができます。峠を下ったところには桜の名所もあり、多くの観光客が訪れています。

八鬼山越え(やきやまごえ)

【難易度:難★★★★】

八鬼山越え(やきやまごえ)672384

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「八鬼山越え(やきやまごえ)」は、かつて西国一の難所といわれ、伊勢路で最も難易度の高いルートです。尾鷲市内の熊野古道センター~JR三木里駅を約10.1km、歩行時間の目安は約5時間です。急な石畳道のかたわらには多くの石仏も見られます。

八鬼山越え(やきやまごえ)672380

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峠の途中にある「三宝荒神堂」。かつては狼や山賊もいたという険しい道を越えた人々に思いをはせ、道中の無事を祈ります。

二木島峠道・逢神坂峠道(にぎしまとうげみち・おうかみざかとうげみち)

【難易度:易★~★★】

二木島峠道・逢神坂峠道(にぎしまとうげみち・おうかみざかとうげみち)672447

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「二木島峠道・逢神坂峠道(にぎしまとうげみち・おうかみざかとうげみち)」は、かつては狼が出没する難所とも言われましたが、ほぼ全区間に苔むした石畳が続き、現在は初心者でも歩きやすいコースとして人気です。

二木島峠道・逢神坂峠道(にぎしまとうげみち・おうかみざかとうげみち)672452

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「逢神」とは、ここで伊勢と熊野の神様が出会ったという言い伝えから名付けられたそうです。熊野市のJR二木島駅~JR新鹿駅の約4.6kmを歩くルートで、歩行時間は約3時間です。

波田須の道・大吹峠道(はだすのみち・おおぶきとうげみち)

【難易度・易★~★★】

波田須の道・大吹峠道(はだすのみち・おおぶきとうげみち)672461

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「波田須の道・大吹峠道(はだすのみち・おおぶきとうげみち)」徐福伝説が残る伝説と神話の里・波田須で、史跡を巡り、悠久の時を感じられるルートです。

波田須の道・大吹峠道(はだすのみち・おおぶきとうげみち)672518

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「大吹峠道」の熊野古道には珍しい竹林が広がり、他とは違う空気を感じることができます。熊野市のJR波田須駅~JR大泊駅やJR新鹿駅の約8Kmを行く行程で、歩行時間は約3時間程度です。

観音道(かんのんみち)

【難易度:易★~★★】

観音道(かんのんみち)672578

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「観音道(かんのんみち)」は、現在旧ルートとなっていますが、観音信仰が盛んだった時代、大吹峠を通らずにこちらの峠を越える人も多かったそうです。道の傍らには、西国三十三所の観音石像が立ち並びんでいます。

観音道(かんのんみち)672567

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歴史を感じる石畳の静かな道を行く、JR大泊駅発着の約3.8kmの道のりです。歩行時間の目安は1時間40分ほどです。

松本峠道・花の窟(まつもととうげみち・はなのいわや )

【難易度:易★~★★】

松本峠道・花の窟(まつもととうげみち・はなのいわや )672584

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「松本峠道(まつもととうげ)」は、美しい石畳が残り、竹林に囲まれた峠で等身大ほどのお地蔵様が出迎えてくれる、歩きやすい人気のルートです。JR大泊駅~JR熊野市駅の約4.1kmほど、約1時間45分の道のりです。

松本峠道・花の窟(まつもととうげみち・はなのいわや )672591

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「花の窟神社(はなのいわやじんじゃ)」は、高さ約45mの巨岩がご神体の、社殿のない太古の自然崇拝の姿を残した神社です。イザナミノミコトを祀る日本最古の神社として、日本書紀にも記されています。古くからパワースポットとして、人々の心を惹きつけてやまない場所です。

通り峠道(とおりとうげみち)・丸山千枚田(まるやませんまいだ)

【難易度:易★~★★】

通り峠道(とおりとうげみち)・丸山千枚田(まるやませんまいだ)673078

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「通り峠道(とおりとうげみち)」は、古くから生活道として使われ、海の幸と山の幸が行き交った道ですが、現在は丸山千枚田の展望台へと続くルートとなっています。千枚田・通り峠入り口バス停発着で約7.9km、歩行時間は約2時間20分の道のりです。

通り峠道(とおりとうげみち)・丸山千枚田(まるやませんまいだ)673072

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「丸山千枚田(まるやませんまいだ)」は、1300枚を超える棚田からなる絶景スポットです。展望台からは、山腹に築かれた棚田と山並みが一望できます。

浜街道(はまかいどう)

【難易度:難:★★★★】

浜街道(はまかいどう)673082

出典:

「浜街道(はまかいどう)」は、熊野市内から七里御浜に沿って歩き、熊野速玉大社が鎮座する新宮を目指すルートです。海の青と白い波のコントラストが美しく、平坦な道のりですが、古くは波にさらわれて命を落とす巡礼者もいたのだそうです。

浜街道(はまかいどう)673086

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「熊野速玉大社」は熊野三山の一社であり、全国に祀る数千社の熊野神社の総本宮です。この熊野速玉大社を目指し、多くの巡礼者が浜街道を歩きました。熊野市・御浜町・紀宝町に跨る全長約26.6km、JR熊野市駅~JR新宮駅間。歩行時間は約9時間のロングルートのため、体力に自信がある人におススメです。

熊野川(くまのがわ)

熊野川(くまのがわ)673090

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「熊野川(くまのがわ)」は、紀伊半島の山々の豊かな水を運び続けてきました。川の参詣道として世界遺産に登録されています。現在では当時行き交っていた三反帆の川舟も復活し、熊野川の生活文化を直に感じることができます。JR新宮駅からのアクセスが便利です。

熊野川(くまのがわ)673096

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いかがでしたか?熊野古道で歴史のロマンをたっぷり感じながら、一歩一歩じっくり歩いてみてくださいね。

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