アートな公園からおしゃれカフェまで。札幌軟石の魅力再発見。

札幌の街を歩いているとたまに目に入る石造りの建物。どっしりしているけど、どこか温かみのある雰囲気です。昔はいっぱいあった石造りの建物や蔵。最近ではすっかり少なくなってしまいました。でも、この優しい雰囲気に魅せられてもう一度石造りの建物に注目が集まっているんです。

実は、この石「札幌軟石」という地元札幌で採れた石なんです。その起源は4万年前、支笏湖を作った火山の大噴火にあります。その時の噴出物が札幌にも厚く降り積もりました。

そして、4万年の時を経て開拓の時代にお雇い外国人がこれを発見。建物に使うのに最適として、札幌軟石として掘り出されました。

ここからは札幌軟石で建てられた有名な建物をご紹介します！この建物、実は札幌軟石でできているんですよ。

まずは、創成川（そうせいがわ）沿いのビルの谷間にたたずむこのかわいい教会。明治時代に建築から6年で礼拝堂が火事で燃えてしまい、1904年（明治37年）に建てられました。札幌軟石は防火のためにも大事な素材だったのですね。

大通公園の西端にある札幌市資料館。1926年（大正15年）に建てられた札幌軟石の建物です。

ここはどこ？日本にいることを忘れてしまうような切り立った断崖に目を見張ります。盛んに掘り出されていた札幌軟石。時代が移り変わり、使われなくなった採石場は今では公園として生まれ変わりました。

崖にはよ～く見ると細かい筋がたくさんついています。一筋一筋、石工さんがツルハシを振り下ろし刻んでいった跡。歴史と人びとの労苦がしのばれます。

彫刻家たちによるユニークな遊具も魅力の「石山緑地」。真っ赤なジャングルジムも風景に溶け込んでいます。行ってびっくり、見て楽しい。芸術性抜群の石山緑地で、札幌軟石の歴史を感じてください！

こんな風に札幌の街には、札幌軟石にまつわる素敵なスポットがいっぱい♪まだまだある札幌軟石の建物。ごつごつとした岩肌のなかに、歴史のロマンと温かみや優しさを感じます。今もう一度注目が集まっているのもうなずけます。

街影に隠れている素敵な札幌軟石の建物。次は、オシャレなカフェに変身させているお店を紹介します！

札幌駅の北口、北海道大学からもほど近いROGA（ロガ）。昼はカフェとして、夜はバーとしてオシャレな時間を演出しています。

お店に一歩入ると周囲の喧騒がうそのように静かな時間が流れます。石蔵の中はギャラリー。コーヒーのお伴にちょっとアートを鑑賞？それとも、ギャラリーで作品を見た後にコーヒーをゆっくりと？ギャラリーもカフェもどちらも主役のお店です。

創成川の東側、注目の創成川イーストにあるフレッシュジュース専門店の「リトルジュースバー」。北海道の果物と野菜にこだわって、「野菜ソムリエ」と「管理栄養士」が作ったメニューが並びます。おいいしいだけじゃない、身体にもやさしいのもポイント♪

東区にある「宮田屋 東苗穂（ひがしなえぼ）店」。昔はたまねぎ倉庫だったそうです。たまねぎを保存していたということは風通しのよい冷暗所、つまりコーヒー豆の保存にもぴったりということではないでしょうか。コーヒーのおいしさにこだわったお店です。

きれいな三角屋根の石造り。「プー横丁」とかわいい名前のお店です。ピザ、ドリア、カレー、スパゲティなど。充実したメニューは迷ってなかなか決められないかも。

入る前につい足を止めて見とれてしまいます。そんなかわいい建物に入っているのが、「珈房サッポロ珈琲館 平岸店」。

札幌軟石で出来たスキー工場を改修してできたケーキ屋さん「フリー ストーン」。パティシエさんは、札幌の人気店「ろまん亭」で働いた後に独立。味のことは言うまでもないでしょう。札幌軟石の故郷、石山緑地にも近い所にあります。

アートなスポット、おしゃれなスポットに生まれ変わっている札幌軟石。石山緑地でアクティブに、おしゃれカフェでゆっくりと、その魅力を感じにお出かけしてみませんか？