石川観光をするなら那谷寺へ！美しい紅葉と不思議な奇岩が魅力的♪

「那谷寺（なたでら）」は、石川県小松市に位置する白山信仰のお寺です。養老元年（717年）に、白山を開山した泰澄が岩窟の中に千手観音を安置したのが始まりだといわれています。また白山信仰とは、石川県白山市に位置している霊峰・白山に対する信仰のこと。石川県内には多数の白山神社がありますが、白山信仰のお寺はかなり珍しいのだそうです。

那谷寺の最寄り駅は、JR北陸本線「粟津（あわづ）駅」です。ただし駅からかなり離れていますので、粟津駅からはバスまたはタクシーを利用しましょう。そのほか、加賀温泉駅、小松駅、金沢駅からも那谷寺行きのバスが出ています。また車利用の場合は、小松ICまたは加賀ICから約30分です。

那谷寺は、石川県随一の紅葉の名所として非常に有名です。23万㎡もの境内にはイロハモミジ、ヤマモミジ、ハウチワカエデ、ドウダンツツジなどのさまざまな植物が植えられており、秋になると色鮮やかに染まります。

境内で最も美しい眺めだといわれているのが、展望台の上にある「鎮守堂」からの風景です。境内の紅葉を一望できるというだけでなく、真っ赤な建物と紅葉の組み合わせが、華やかで非常に美しいですよね。

那谷寺の紅葉の見ごろは、例年11月となっています。さらにこの時期には、「秋の夜灯り」というライトアップイベントも開催されるのだそうです。昼間とは一味違う、幻想的な光景を楽しむことができますよ。

那谷寺の魅力は紅葉だけではありません。1300年もの歴史を持つ那谷寺には貴重な建築物が数多く残っており、本堂・書院・三重塔・護摩堂・鐘楼が国指定重要文化財に指定されています。

国指定重要文化財のひとつである「本殿」は、上の写真の大悲閣拝殿と唐門、本殿という3つの建物の総称となっています。本殿が岩窟内にあるため、拝殿もそれに合わせて床が高く作られているのが特徴的です。

同じく国指定重要文化財のひとつである「鐘楼」。「護摩堂」の近くの深い木々に囲まれた場所に、ひっそりと佇んでいます。道中の苔むした階段も、風情があって素敵ですよね。

那谷寺の境内には、不思議な形をした岩が多数並ぶ「奇岩遊仙境」という場所があります。太古の海底噴火の跡が、長い年月の間風や波にさらされることによって、現在のような奇岩が形成されたのだそうです。奇岩と色鮮やかな鳥居、紅葉が組み合わさり、独特の美しい景観を作り出しています。

見る角度によって印象がガラリと変わる奇岩遊仙境。お寺の境内とは思えないほど、不思議でダイナミックな光景ですよね。またこちらの奇岩遊仙境は、書院庭園とともに国の名勝に指定されています。

奇岩遊仙境には細い道が整備されており、中腹には稲荷社があります。この道を通って奇岩の間を歩くことができるのですが、足場が悪く急斜面も多いので、必ず歩きやすいスニーカーなどで訪れるようにしましょう。

石川県小松市にある那谷寺についてご紹介してきましたが、いかがでしたか？重要文化財の建物や美しい紅葉、不思議な奇岩遊仙境など、さまざまな魅力が詰まっている素敵なスポットです。境内は広く見どころも満載なので、ぜひ時間に余裕をもって訪れてみてくださいね。