2020年09月07日
中部地方で座禅体験。心を落ち着かせるお寺5選
静寂の中で自分と向き合う時間は、頭をスッキリさせてくれます。座禅は、考え事や悩み事でいっぱいになった頭の中を整理したい時におすすめ。心と体、両方をリラックスさせる正しい座禅を体験してみませんか。今回は、中部地域にある座禅のできるお寺をご紹介します。普段の生活にも座禅を取り入れて、自分を上手くコントロールしましょう。
目次
考えごとや悩みごとは日々降り積もっていって、気づけば心を覆いいつもそわそわ。自分らしさの軸がブレているような、所在ない心地を感じていませんか?乱れた心を落ち着かせる何かが欲しい、そう思ったらぜひ座禅にチャレンジ。静かな空間で己を見つめ、穏やかな精神を取り戻しましょう。
座禅は、禅宗の基本的な修行方法の一つです。姿勢を正して座り呼吸に集中しながら無を見つめます。深い呼吸が乱れがちな自律神経にも効果的に働き、心身とも自分のコントロールに役立つとされていますよ。正しい座禅のやり方は、いろいろなお寺で開催されている座禅会で教えてもらうのが一番。そこで今回は、中部地方で座禅体験ができるおすすめのお寺をご紹介します。
※座禅情報は2020年9月現在のものです。
愛知県知多郡にある「岩屋寺」は、建立が715年と実に1300年以上もの歴史を持つお寺です。弘法大師にゆかりがあり、御本尊の千手観音像は弘法大師が護摩祈祷の灰から作られたと伝わっています。境内の経蔵横は五百羅漢が並び、経蔵裏を登って行けば大きな弘法大師立像があります。山道の散策を楽しみながら、ぜひお参りにいきましょう。
弘法大師のほかにも、浄土真宗の開祖である親鸞聖人が訪れたことでも知られ、阿弥陀堂は親鸞上人が書き納めた阿弥陀如来の一尊がご本尊となっています。さらに注目は奥の院。弘法大師が100日に及ぶ護摩修行をされたと伝わる場所で、パワースポットとしても有名ですよ。
岩屋寺の『座禅』は、阿字観という密教での瞑想法です。宇宙の真理や自身の根源という壮大な思想の中、創造的な精神を追求するとされていて、毎月20日に開催されています(要予約)。そのほか、岩屋寺は『うでわ念珠づくり』や『御朱印帳づくり』『写経』など、体験プランが豊富。精神を統一し、祈りを込めたオリジナルアイテムを作って穏やかな参拝を満喫してみませんか。
岩屋寺の詳細情報
同じく愛知県知多郡にある「大宝寺」も、弘法大師にゆかりのあるお寺。弘法大師は知多の大地を修行と布教でまわられ、「知多四国八十八か所霊場巡り」では知多半島を一周できますよ。こちらの「大宝寺」は創建当初から駆け込み寺としての役割を担い、周辺エリアの中でも数少ない縁切り寺として知られています。
春には境内のもくれんが満開となり、もくれん寺として親しまれています。巨大な「もくれん観音像」はお寺のシンボル。縁布とも呼ばれる観音布に切りたい縁と新しく結びたい縁を書いて、満願成就石に触れてから像の周りを一周すると願いが叶うとされていますよ。
「もくれん観音像」の前には可愛らしい「六地蔵」。その左にあるのが、観音布を触れる満願成就石です。「大宝寺」の座禅体験は、毎週日曜日に無料で開催されています。初めての方は事前予約が必要です。静かな自然に囲まれ、自分と向き合う気持ちの良い時間になるはず。また、20分ほどでできる短い写経体験もありますよ。月1回のご住職によるかわいい御朱印アートも人気なので、チェックしてみてくださいね。
大宝寺の詳細情報
山梨県甲州市にある「恵林寺」は、武田信玄公の菩提寺と知られるお寺です。地域の領主が著名な禅僧である夢窓国師(夢窓疎石)を招き、1330年に創建しました。過去には織田信長公により焼き討ちにされた歴史を持ちます。武田信玄のほか、江戸時代の有名な大名、柳沢吉保公の菩提寺にもなっています。
「恵林寺」の南に建つ黒門、四脚門、山門の3つをくぐり参拝開始、いずれも歴史を感じさせる門で、茅葺きの屋根に趣深さを感じます。「恵林寺」は夢窓国師が作庭を手掛けた庭園が有名です。枯山水式の方丈庭園とあわせ、四季折々で変わる自然の表情に酔いしれましょう。方丈の後ろに広がる「恵林寺庭園」は国の名勝に指定されていますよ。
侵入者の存在を知らせたうぐいす廊下も見どころ。ぜひ歩いて廊下の鳴き声を聞いてくださいね。そんな「恵林寺」の『座禅』体験は、毎月土曜日と第2日曜日に無料で開催しています。毎月最終土曜日の『座禅会』は、終了後に作務衣を着て掃除をする修行体験も。座禅が静の修行であるのに対し、掃除は動の修行と位置づけられていますから、一緒に行えばより自分を見つめる時間を過ごせそうですね。
恵林寺の詳細情報
岐阜県高山市にある「千光寺」は、別名「飛騨千光寺」とも呼ばれ円空仏が見られるお寺として知られています。山岳仏教修行の場所でもあり、ご本尊は「千手観音菩薩」です。小高い山の上に立つ草原のお寺で、境内の立派な5本杉は県の文化財に指定されていますよ。きれいな空気の中清々しい気分で参拝できそうですね。
円空上人は、修行で各地をめぐりながら数多くの仏像を彫って今に遺した仏僧です。微笑んでいるような柔和な表情が円空仏の特徴。駐車場から通る大慈門近くに円空仏寺宝館があり、屋内外に約64体の円空仏が並んでいます。きっと優しい気持ちになれますよ。
千光寺で行われる『座禅』は有料で、ヨーガにも通じる瞑想の修行。1単位は90分ですが、半日(2.5時間)もしくは1日(5時間)体験プランを利用し時間をかけて瞑想の方法を習得し、究極のリラクセーション体験を行います。時には屋外でも実施し、姿勢も座位だけでなく寝転がったりもするそう。心に潤いを取り戻す時間になりますね。『写経』や『写仏』も体験できますので、あわせてチェックしてくださいね。
千光寺の詳細情報
福井県吉田郡の永平寺町にある「永平寺」。曹洞宗の大本山であり、国内でも有数の厳しい修行が行われる由緒あるお寺です。曹洞宗の開祖である道元禅師が1244年この地に大佛寺を建立し、2年後の1246年に永平寺と改名しました。とにかく広い境内。厳かな林道を抜けた「唐門」(見学のみ)は鮮やかなシンボルです。
格式高い「永平寺」は、観光客も多いですが修行僧も多いお寺。雲水と呼ばれる修行僧がいつも150名ほどいますよ。見学不可の場所も多いですが見どころ満載で、主要な7つの伽藍は長い回廊で結ばれています。フォトジェニックな木の回廊をゆっくり歩きましょう。必見のスポットは、傘松閣の絵天井の間。美しい日本画をずらりとはめ込んだ迫力満点の天井に思わずため息がもれます。
曹洞宗の『座禅』の教えは、只管打坐。ただひたすら『座禅』をし修行に務めることを言います。『座禅』はお釈迦様が悟りを開かれた修行、その『座禅』の姿そのものが仏の姿として受け継がれているのです。「永平寺」の有料『座禅』体験は「吉祥閣」で行います。ほかに『写経』体験や、宿泊しての修行体験も。精進料理も実食できますよ。時間がない人には3分ほどの無料の『ミニ座禅』体験がおすすめです。
曹洞宗大本山永平寺の詳細情報
背筋を伸ばして座し、目を閉じてただ呼吸を丁寧にする。そんな無に体を委ねる時間って、実は座禅体験のような機会を作らないとなかなかできないですよね。禅寺という静かで清い空気の場所で、座禅を通して自分を見つめ心身を整える時間。頭と心がスッキリして、心身の軽やかさを実感するでしょう。早朝からの座禅体験や座禅後の修行プランなど、自分にあった座禅体験を選んで自分と向き合う有意義な経験をしてくださいね。