実は身近に！幕末以降の歴史的大事件の舞台を巡ろう【東京】

出典：bickyさんの投稿

「江戸」から「東京」に生まれ変わるまでのほんの100年の間、時代は幕末から明治・大正・昭和と目まぐるしく変わっていきました。教科書の中でしか触れることのないようなあの歴史的事件の現場が、東京の街には今も多く存在しているんですよ。お散歩がてら、東京の歴史散策にでかけてみませんか？普段何気なく通り過ぎているあの場所が、実は事件の舞台となった現場かもしれません…。

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時は幕末。江戸城に向かう井伊直弼一行が、桜田門外で水戸・薩摩の浪士に襲われる事件がありました。かの有名な「桜田門外の変」です。

出典：ニーナさんの投稿

事件が起きた場所は、江戸城（現在の皇居）の内堀に造られた桜田門。枡形が完全に残っている城門のひとつで、小田原街道の始点にあたるのだそう。正式名称は、「旧江戸城外桜田門」と言います。1961年には、国の重要文化財にも指定されました。

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事件の朝は、三月も後半に差し掛かる頃だというのに季節外れの雪が降っていたそう。

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今は皇居ランナーお馴染みとなっている憩いのコース。そんなところに歴史に名を残す暗殺事件が起こった場所があるなんてびっくりしませんか？

出典：aki-3さんの投稿

何でも井伊直弼を襲う実行部隊となった水戸浪士が愛宕神社に集結し、神前で祈願したのちに桜田門へ向かったのだそう。

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襲撃に加わった水戸浪士や薩摩の浪士たち１８名は、「桜田十八烈士」と呼ばれています。境内には「桜田烈士」を弔う石碑もあるんですよ。

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2016年、赤坂プリンスホテルの跡地に開業した「東京ガーデンテラス紀尾井町」のすぐそばでも、歴史的な大事件が起こっていたって知っていました？

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場所は、永田町駅から徒歩１０分ほどのこちらの紀尾井坂。坂の北側に尾張徳川家、坂の南側に紀州徳川家と彦根藩井伊家の屋敷があり、それぞれ一字づつ取って紀尾井坂と名付けられたそうです。長さは200ｍほど。春には八重桜が咲き乱れる美しい場所です。

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明治11年5月14日、明治天皇へ謁見するため、2頭立ての馬車で赤坂仮皇居へ向かっていた大久保利通は、午前8時30分頃、不平士族6名によって紀尾井坂付近で襲われてしまったそう。大久保は「無礼者！」と一喝しましたが、斬殺されてしまいました。

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東京ガーデンテラス紀尾井町の隣、こちらの清水谷公園には大久保利通にゆかりのある人たちが建立したという石碑があります。大久保利通は公金を自分の懐にいれているのではないかという疑いをかけられ、暗殺されてしまいましたが、実際は金銭には潔白な人物だったそう。

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公金を使い込むどころか、予算のつかなかった公共事業には私財を投じてまで貢献していたため、死後は8,000円もの借金が残っていたといいます。そんな大久保利通の暗殺は当時の政府関係者だけでなく、多くの人に衝撃を与えました。

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右大臣大久保利通卿を弔う、厚みのある、大きくて立派な石碑。生前の人柄や功績が感じられますね。青山霊園の墓地も大久保利通ファンに人気の場所ですが、ぜひこちらの清水谷公園にも寄ってみてくださいね。

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1921年11月4日、京都に向かっていた原敬首相が暗殺されるという事件が起こりました。「原敬暗殺事件」です。

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事件の現場となったのはなんと東京駅！

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今はきれいに改装されていますが、事件の現場は大切に保存されているんですよ。ちょうど自動券売機の左側に「原首相遭難現場」と書かれたプレートが掲げられています。

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気が付かずに通り過ぎてしまいそうな、小さな六角形のプレートが床に埋め込まれています。ここが、原首相が遭難したとされる場所なのだそう。

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駅の形は時代の編成と共に大きく変わりましたが、歴史的重大事件の発生したこの場所は、構内の地図にこそ載ることはないものの、こうしてひっそり残されているんですね。

出典：bickyさんの投稿

幕末の動乱から明治の文明開化、大正ロマンが世の中を彩って、日本という国の在り方が大きく変わった時代。そんな歴史の1ページをもう一度振り返ってみたくなりませんか？意外な場所で、あの歴史上の人物の足跡に触れることができるかもしれませんよ。