2016年04月01日
沖縄の聖なる場所・世界遺産『斎場御嶽』と絶景カフェで癒しの時間
沖縄の世界遺産のひとつでもある「斎場御嶽(せーふぁーうたき)」。アマミキヨが創った琉球最高の「聖地」としても知られる観光客に人気のスポットです。聖なる神の島「久高島」を望む雄大な景色もさることながら、パワースポットとしてもはずせません。現在でも地元では崇拝され続け、大事な場所として護り継がれています。そんな斎場御嶽の神秘の世界に迫ると同時に、沖縄らしい周辺グルメなども織り交ぜてご紹介したいと思います。
「斎場御嶽(せーふぁうたき・サイハノうたき)」は、沖縄本島の南部に位置する南城市(なんじょうし)にあります。数年前に合併により知念村(ちねんそん)から市になったものの、まだまだ大自然が広がる癒しの場所です。ここから見る景色や、パワースポットとしてのご利益を求めて訪れる観光客も絶えません。2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」という項目でユネスコ世界遺産(文化遺産)にも登録されました。
斎場御嶽は最高の聖地とも言われますが、具体的にどんな所なの?何をする所なの?という方のためにざっくりと説明しましょう。
まず、斎場御嶽を語るには大きく3人の重要人物を押さえておく必要があります。
その前に御嶽(うたき)について説明しておきましょう。御嶽とは南西諸島に多く見られる「聖地」の総称です。とくに七御嶽のひとつである斎場御嶽は、「琉球開びゃく伝説」でも語り継がれ、最高の聖地とされました。大きくは国の大安や豊作などを祈願する祈りの場の役割として重要な場所でした。
では、3人の重要人物に迫りましょう。首里城(しゅりじょう)とも深く関わりがあった斎場御嶽は、「琉球国王」「聞得大君(きこえおおきみ)」「アマミキヨ」が大きく関わっています。
琉球国をまとめる国王を筆頭に、斎場御嶽では国家的な祭事が行われていました。本来、男子禁制とされていたので、国王も女性衣装をまとっていたと言われています。国王の巡礼が受け継がれ、現在でも「東御廻り(アガリウマーイ)」という参拝が沖縄伝統として親しまれています。
東御廻り(あがりうまーい)聖地巡礼一覧 | らしいね南城市
安全性、情報の更新性の観点から外部サイトのURLを削除しております。
聞得大君は、個人の名前ではなく琉球信仰では「神女の最高位」の呼称です。聞得大君は、琉球王国最高位の権力者「琉球国王」と王国全土を霊的に守護することに生命をささげたとされています。そのため、国王の親族(姉妹)など王族の女性が任命されていました。ちなみに琉球全土の祝女(ノロ)の頂点に立つのが神女です。初代(1470年)から15代(1875年)までの約400年という長い年月にわたり琉球王府の神事を担っていました。
天上より琉球の地に舞い降りたとされる「アマミキヨ」は、沖縄本島をつくったとされています。最初につくった島が「久高島(くだかじま)」で、最初につくった聖地が北部の観光名所としても有名な「大石林山(だいせきりんざん)」です。斎場御嶽を創ったのもアマミキヨで国王からの信頼も大きかったようです。久高島は麦の発祥地、知念の「ウファカル」と玉城の「受水走水(うきん じゅ・はいんじゅ)」は米の発祥地となったこともあり、飢饉から救った琉球時代の恵みの土地でもあったからです。
車でのアクセス:
那覇空港からは約30キロ、車でおよそ50分です。 那覇空港からは、名嘉地ICから豊見城東道路(無料区間)に乗り、南風原南ICで降りましょう。県道82号⇒県道86号⇒国道331号へと進みます。垣花交差点を左折から約5kmほど走ると、沖縄では有名すぎる絶景スポット「ニライカナイ橋」です。橋手前のトンネル上のビュースポットに立ち寄るのもおすすめです。橋を下りきった交差点を左折し、約1kmほどで斎場御嶽です。
バスでのアクセス:
那覇バスターミナル(ゆいレール旭橋駅)38番、「斎場御嶽前」バス停で下車、およそ徒歩10分です。
チケットは斎場御嶽の入口に隣接している「南城市地域物産館」で購入しましょう。
斎場御嶽はガイドと一緒に廻ることもできます。所要時間は約50分程度です。料金などは下記公式ページからご確認ください。
駐車場は無料です。ただし、夏シーズンや休日などの繁盛期には込み合うので、すぐ近くの知念岬(公園)の駐車場を案内される場合があります。
南城市地域物産館で利用できるコインロッカーがあります。
斎場御嶽の場内にはトイレはありません。入場チケットを販売する「南城市地域物産館」や、入場口手前のトイレが利用できます。
斎場御嶽内には、六つの「イビ」と言われる神域があります。なかでも大庫理(ウフグーイ)・寄満(ユインチ)・三庫理(サングーイ)は、首里城内の建物や部屋と同じ名前であることからも、首里城と深い関わりがあったと言われています。
では、園内を廻ってみましょう。ただ無闇に廻れば良いものではありません。順番にご紹介します。
まずは、「御門口(ウジョウグチ)」。御嶽内へ入る参道の入り口です。ここで手を併せて「お邪魔します」という気持ちでお辞儀をするのがベストです。右側には、六つの香炉が置かれていますが、これは場内にある拝所の数にちなんでいます。当時は一般人はここから先へは入れませんでした。 イビの代わりに香炉に向かって拝んだと言われています。
神聖な場所なので心を穏やかにしてから謙虚な思いで聖域内に入りましょう。
御門口から登り進めると、左手にあるのが最初の拝所「大庫理(ウフグーイ)」です。大広間や一番座という意味を持ち、前には、磚(せん)と言われる中国から伝わった煉瓦(れんが)で長方形の厚い平板が敷かれた祈りの場(ウナー)があります
2ヶ所目の拝所が、「寄満(ユインチ)」。台所という意味を持ちます。世界中から交易品の集まる「豊穣の満ち満ちた所」という解釈をされることもあります。5段の階段を登ったより高いところにあるのが特徴ですが、当時は修業を積んだ人しか上がることが許されていませんでした。
3ヶ所目の拝所です。2本の鍾乳洞から落ちる「聖なる水滴」を受け止めるための壺があります。くれぐれもお賽銭はしないように!
三角形に切りとられた空間「三庫理(サングーイ)」。ガイドブックなどでもお馴染みですね。
突き当たり部分は拝所となっています。人という字にも見える2枚の岩が支えあって水平に安定した状態をキープしています。
東の方向に神の島「久高島」を見ることができます。なんともご利益のありそうな最高のシチュエーションです。
「ウローカー」は、6番目の神域ですが、あいにく現在は入ることができません。
場内廻りいかがでしたか?場内を出る時には感謝の気持ちで手を併せてお礼を言いましょう。
斎場御嶽 の 神聖なる場所でした。空気感が違いました。 pic.twitter.com/i6pol01pai
— 五十嵐 恭雄 (@yasuo_ikarashi_) 2016, 2月 16
20名以上から団体割引が適用になります。下記公式サイトからご確認ください。
・騒がず静かに過ごしましょう。
・場にあった慎んだ服装を選びましょう。
・人の祈りを遮らないようにしましょう。
・神具には触れてはいけません。
・御嶽にあるもの(石や神具、動植物など)を持ち出してはいけません。
・ゴミは持ち帰りましょう。
・順路を守りましょう。
斎場御嶽には、「聖地の静寂さ維持」や「自然保護」の目的で年に2回、旧暦5月1日~3日、旧暦10月1日~3日を休館日(休息日)としています。ちなみに2016年は、6月5日(日)~6月7日(火)/10月31(月)~11月2日(水)となっています。
南城市の公式Twitterでも告知があります。旅行日程が決まったらぜひ休息日の確認を!
斎場御嶽休息日について(お知らせ) https://t.co/nxXU31eLws
— 南城市 (@nanjocity) 2015, 11月 11
平成28年4月より入場料金が改正されます。下記公式サイトから料金確認できますのでご参考にしてみてください。
先ほどもトイレについて触れましたが、念のためもう一度言っておきます。場内にはトイレが無いのでくれぐれも観覧前に行っておくことをおすすめします。
場内は歩きにくい場所もありますので、スニーカーなどの歩きやすい靴、歩きやすい服装、タオル持参などして観覧されることをおすすめします。
カメラを持ち込んで撮影することできます。ただし、ストロボ撮影は、周囲の方々への配慮を忘れないようにしましょう。
琉球王国最高の聖地 世界文化遺産「斎場御嶽」
安全性、情報の更新性の観点から外部サイトのURLを削除しております。
斎場御嶽の目と鼻の先にある「知念岬」にも立ち寄ってみましょう。昼間は晴れていれば青い海と青い空の絶景、夜は周囲の光がほとんど無いので、こぼれるような星空を満喫できるデートスポットにもなっています。
南部の沿岸一帯はパラグライダーエリアでもあります。休日ともなると、空を見上げれば優雅に周遊飛行を楽しむ人たちが見受けられます。
斎場御嶽からは、国道331号を挟んだ向かいにありますので徒歩でもアクセスできます。
南城市の、
— 噂のやすこ〜てぃ〜 (@shoichi9251) 2016, 1月 31
知念岬と、ニライカナイ橋!
めっちゃ綺麗!✨ pic.twitter.com/z7moYAZgjo
知念岬公園の詳細情報
知念岬公園
- 住所
- 沖縄県南城市知念字久手堅
- アクセス
- 那覇空港 モノレール 15分 旭橋駅下車 那覇バスターミナルへ(徒歩5分) 那覇バスターミナル バス 60分 東陽バス 38番 志喜屋線 バス停斎場御嶽前下車 バス停斎場御嶽前 徒歩 5分 那覇空港 車 60分 那覇空港自動車道南風原北ICから国道329号線・331号線を知念方面へ
- 料金
- 【料金】 無料
あわせて読む
高台から見る水平線に心癒される♡沖縄「カフェくるくま」
那覇空港からは約30キロ、車でおよそ50分です。
「海のイスキア」は広い庭でお茶できる贅沢空間に定評がある展望カフェです。海の見える絶好のロケーションと解放感!思わず次の予定を一つ削ってしまおうかと思ってしまう、もうちょっとだけ居たくなってしまうお店です。
庭でとれたてのハーブを使用した「摘み立てハーブティー」も人気です。
濃厚でしっとりした自家製手作りの「ベークドチーズケーキ」もおすすめです。
斎場御嶽からは、国道331号線に向かう途中、徒歩すぐにあります。
ではここで私が今日までで一番美味しかったチーズケーキをご紹介。
— かれん (@krn_ymzk) 2015, 2月 26
沖縄の斎場御嶽の近く「海のイスキア」のカボチャチーズケーキがこちら。 pic.twitter.com/8GwnpQx4Zk
海のイスキアの詳細情報
海のイスキア
南城市 / カフェ
- 住所
- 沖縄県南城市知念字久手具堅267-1
- 営業時間
- [月] 10:00 - 17:00 [火] 10:00 - 17:00 [水] 定休日 [木] 10:00 - 17:00 [金] 10:00 - 17:00 [土] 10:00 - 17:00 [日] 10:00 - 17:00 ■ 営業時間 不定期で休業するので電話で確認してからお越し下さい
- 定休日
- 水曜日
- 平均予算
- ~¥999
神秘となぞに包まれる「斎場御嶽」いかがでしたか?斎場御嶽は有料ですが、ガイドと一緒に廻るのもおすすめです。斎場御嶽の歴史・琉球文化・神話などに触れ、人間は自然の中で生かされているのだなと、普段感じない角度から自分を見つめてみるのも沖縄の醍醐味です。先祖を大事にする、人を敬う「沖縄の心」の原点がここにあるのかもしれません。
斎場御嶽の詳細情報
斎場御嶽
- 住所
- 沖縄県南城市知念字久手堅539
- アクセス
- 那覇空港 モノレール 15分 旭橋駅下車 那覇バスターミナルへ(徒歩5分) 那覇バスターミナル バス 60分 東陽バス 38番 志喜屋線 バス停斎場御嶽前下車 バス停斎場御嶽前 徒歩 5分 バス停近くの地域物産館にてチケット購入をお願いします。 那覇空港 車 60分 那覇空港自動車道南風原北ICから国道329号線・331号線を知念方面(地域物産館にてチケット購入)へ
- 料金
- 【料金】 大人: 300円 子供: 150円