南四国は秘境だらけ！列車＋αでのんびり巡りたい「ひとり旅スポット」12選

美しい景色をひとり静かに眺める…忙しい日々を送っていると、そんな時間さえとれなくなりがち。「海を最後に見たのはいつだったかな」「長いこと東京から出てないな」なんて方は、たまにはお休みをとって、見たことのない景色に出会う旅に出ませんか？

今回ご紹介する旅先は、徳島県と高知県を合わせた“南四国”。このエリアは都会では想像もできないような海・山・川の絶景の宝庫です。行ってみたい場所がきっと見つかりますよ。

南四国が気になるんだけど、運転できないし…と諦めるのはもったいない。時間は多少かかるものの、電車やバスなどの公共交通機関を利用すれば十分に楽しめます♪この記事では、列車メインで巡りたい「南四国の観光スポット」を、以下の路線ごとにピックアップしました。

●土讃線（どさんせん）
●土佐くろしお鉄道 中村・宿毛線
●土佐くろしお鉄道 ごめん・なはり線
●牟岐線（むぎせん）

土讃線は香川県の多度津（たどつ）駅から徳島県を通り、高知県の窪川（くぼかわ）駅までを結ぶ約200kmの路線。周辺には、吉野川を始めとした絶景に加え、おいしいグルメもそろっていますよ。ここでは、その中でも徳島や高知のおすすめスポットを要チェック！

大歩危駅からバスで30分ほど。祖谷（いや）の“かずら橋”は、日本三奇橋の一つに数えられています。こちらの橋は植物を編んで作られているため、一歩踏み出す度にギシギシ音を立てて揺れるんです！

ゆらゆら揺れる橋の眼下には、エメラルド色のきれいな川が流れています。大自然を好きなだけ堪能すれば、一気にリフレッシュできるはず！緑がまぶしい春夏も、紅葉で彩られる秋も、雪化粧を施された冬も美しいですよ。

大歩危駅からバスで1時間ほど。山の急斜面に広がる「落合集落」も秘境感あふれる場所。重要伝統的建造物群保存地区に指定されている美しい集落を、ひとり静かに散策しませんか？

落合集落やその周辺を泊まりがけで旅するなら、宿泊先は「桃源郷 祖谷の山里」はいかがでしょう？こちらは一軒丸ごと貸し切れるお宿で、もちろんひとりでも宿泊できます。茅葺屋根が施された風情あふれる空間でタイムトリップ気分を味わって。

眺めのいい「天一方（てんいっぽう）」のお部屋はこちら。そのほかにも、屋根裏のある「談山（たんざん）」、離れのお風呂のある「雨読（うどく）」などバラエティー豊かな建物がそろっています！お気に入りを選んでみてくださいね。

高知駅から路面電車に乗り継いで、大橋通で下車。そこから徒歩2分ほどの「ひろめ市場」には、魚屋さんをはじめとした飲食店が60店以上そろっています。自由に買って好きな席で食べられる気軽さが、ひとり旅にぴったり。

やっぱり本場のカツオのたたきは絶品。目の前で炙った出来立てをいただけます。そのほかにも、高知の特産品「あか牛」を使った煮物やハンバーガー、“土佐ジロー卵”を使ったパンなど地元食材を使ったグルメがたくさんありますよ。

窪川駅から徒歩10分ほど。土讃線の終着駅である窪川駅の周辺は、レトロな雰囲気が漂っています。ここ岩本寺は、四国八十八ヶ所（しこくはちじゅうはっかしょ：四国にある弘法大師ゆかりの寺院の総称）の一つ。弘法大師にまつわる不思議な伝説が残されている由緒ある札所です。

見所はなんといっても本堂の天井画！プロ・アマ問わず全国から集められたという575枚の絵画は、どれも個性的で思わず見入ってしまいます。

中にはこんなにかわいらしい絵柄も。時間を忘れて眺めてしまいそう…。

岩本寺の近くには、築100年を超える建物を利用した「古民家カフェ 半平」が。窪川駅からも徒歩5分ほどとアクセス抜群なので休憩にぴったりです。

畳が香る室内で抹茶や和菓子をいただけば、それだけで心が癒されそう。

外も中も和の趣たっぷりで、窓の外には丁寧に手入れされた庭園が広がっています。田舎のおじいちゃん＆おばあちゃんの家に遊びに来たような懐かしい気分にひたれるかも？室内に飾られている焼き物や調度品、お花もすてきですよ。

「土佐くろしお鉄道」は車窓から雄大な景色が楽しめることで知られています♪二つの路線がありますが、まずは中村・宿毛線の沿線にあるスポットを要チェック。

土佐入野駅から徒歩20分ほど。「大方ホエールウォッチング」では、例年4月後半～10月後半にクジラの見学を楽しめます。運が良ければ、体調12mもあるニタリクジラや、イルカの群に会えるかも！目の前で海の生き物たちを観察すれば一生の思い出になりそうですね。

中村駅からバスで1時間25分ほど。唐人駄馬遺跡は、縄文時代〜弥生時代の古い石器や土器が多く出土した場所です。敷地内には巨大な石が林立している“ストーンサークル”や、「鬼の包丁」と名付けられた鋭角の石などが。詳しいことは分かっていませんが、かつて何かの儀式に使われていたのでは？と言われています。パワスポ好きにはたまりませんね。

高知県の南西部にある柏島は、エメラルドグリーンの海が輝く場所。周囲4kmほどの大きさで、本島とは橋で結ばれています。宿毛駅からバスに揺られて40分ほどで行けますが、時間によっては乗り継ぎに時間がかかるので事前に調べていくのがおすすめですよ。

柏島の海は透明度が高いので、船が浮いているように見えることも…。ユニークな景色を写真に収めてくださいね。

ごめん・なはり線も、土佐くろしお鉄道の路線。沿線には話題の絶景スポットが盛りだくさん。わざわざ乗りに行く価値がありますよ。

奈半利駅からバスで50分ほど。室戸岬は四国の東南端にある絶景スポット。巨石群や真っ青な海を目の前にすれば、小さな悩みなんて吹き飛んでしまいそう。

周辺は遊歩道が整備されていて散策を楽しめます。足元は歩きやすいスニーカーがおすすめ。潮風を感じながらリフレッシュしちゃいましょう。周辺には、弘法大師が修行をしたという言い伝えがある「御厨人窟（みくろど）」も。

奈半利駅からバスで10分ほど。北川村「モネの庭」マルモッタンは、世界的な画家であるクロード・モネが愛したフランスのお庭をモデルにした場所。絵画のような景色に出会えます♡

スイレンは種類によって見頃の時期が異なり、温帯性のものは4月下旬～10月上旬、熱帯性のものは6月下旬～10月下旬まで楽しめますよ。

春はチューリップやポピー、初夏はバラ、夏はダリアと、季節ごとのお花が疲れた心を癒してくれます。カメラ女子にはたまらないですね！

最後にご紹介する「牟岐線」は、徳島県の徳島駅〜海部駅を結ぶ全長79.3kmの路線。車窓から田園地帯、山、海などバラエティー豊かな景色を楽しめます。沿線には見所がたくさんありますが、ここでは厄除けスポットと足湯をご紹介しましょう。

日和佐駅から徒歩7分ほど。厄除けスポットとして知られている「薬王寺」は、四国八十八ヶ所の一つ。その歴史は古く、なんと726年までさかのぼると伝えられています。さまざまな言い伝えの残る由緒正しいお寺です。

境内には「男厄坂」「女厄坂」「男女還暦厄坂」という3種類の石段があります。一歩一歩上りながら、厄除け祈願してくださいね。そのほかにも、“随求の鐘”や絵馬堂の石臼など厄除けスポットが多数。

薬王寺のすぐ近くにある「道の駅 日和佐」では、“えびす洞温泉”を使った足湯を無料で利用できます。歩き疲れた足をここでいたわってあげてください。

足湯の後は、徳島の「すだち」を使ったご当地ソフトクリームでパワーチャージしませんか？ガッツリ食べたいなら、阿波ポークや阿波尾鶏、巻貝の一種である“とこぶし”など、地元食材を使った丼をチョイスして。

南四国には大人女子の心をくすぐる名所が盛りだくさんです。ちょっぴり疲れ気味のそこのあなた、次のお休みはリフレッシュの旅に出かけませんか？列車で巡れば、移動中ものんびり車窓からの景色を楽しめますよ。