2020年09月06日
【山形・福島編】こけしに出会う旅。こけ女なら絶対行きたい「こけしスポット」6選
まるい頭と細長い胴、カラフルな色彩が魅力の「こけし」。江戸時代後期頃から東北の温泉地で湯治客のお土産として売られるようになりました。素朴で味のある姿は多くの人を魅了し、現在は、戦前・高度経済成長期に続く「第三次こけしブーム」が巻き起こっているんだとか。今回は「山形県」と「福島県」で作られているこけしに注目して、伝統こけしの特徴とこけしに関するスポットをご紹介します。友達を誘って、運命のこけしを見つけにお出かけしてみてくださいね。
目次
まるい頭と細長い胴、カラフルな色彩が魅力の「こけし」。江戸時代後期頃から東北の温泉地で湯治客のお土産として売られるようになりました。素朴で味のある姿は多くの人を魅了し、現在は、戦前・高度経済成長期に続く「第三次こけしブーム」が巻き起こっているんだとか。
今回は「山形県」と「福島県」で作られているこけしに注目して、伝統こけしの特徴とこけしに関するスポットをご紹介します。友達を誘って、運命のこけしを見つけにお出かけしてみてくださいね。
※営業日や時間が変更になっている可能性があります。訪問前にお店にご確認ください。
山形県には「肘折系こけし」・「山形系こけし」・「蔵王高湯系こけし」の3系統があります。それぞれ詳しくご紹介していきます♪
出典:www.instagram.com(@panjiro0543)
「肘折(ひじおり)温泉」を中心に作られている肘折系こけし。鳴子系と遠刈田系の様式が取り入れられています。胴体は太めで、重ね菊や撫子が描かれたり黄色に染められたりすることが多いのだそう。胴体の中に小豆が入っていて振るとシャカシャカと音がするものもあります。
出典:www.instagram.com(@vonqo)
JR「新庄駅」から村営バスで約1時間の場所にある「肘折温泉」。こちらに「鈴木こけし工房」があります。伝統的な肘折系こけしを作り続けているただひとりのこけし工人・鈴木征一さんの工房です。訪れる前には電話を入れて訪問可能か確認してくださいね。
出典:www.instagram.com(@vonqo)
すっと迷いなく描かれている顔や胴の模様。1体だけではなく何体か一緒に置くと、場が明るくなるような華やかさがあります。
鈴木こけし工房の詳細情報
出典:www.instagram.com(@kokeshi_kikumaro)
森や林に囲まれた温泉地で作られることが多いこけしですが、こちらの山形系は山形市内で作られてきました。差し込み式の頭と「手絡(てがら)」と呼ばれる赤い放射状の飾り、2本の線で描かれた割鼻、とても小さなおちょぼ口が特徴です。胴体にはロクロ線や梅、桜、紅花などが描かれています。
出典:www.instagram.com(@kokeshi_kikumaro)
JR「左沢駅(あてらざわえき)」から車で約50分の静かな山間部にある「菊摩呂こけし工房」。蔵王系や鳴子系の流れも汲んだ独自の山形系こけしや、創作こけしを制作している工房です。工房内にはホッと一息つける「きくまろカフェ」も併設されています。飾られたこけしを愛でながらコーヒーやジュース、ナポリタンなどをいただいてホッと一息つきましょう。
出典:www.instagram.com(@kokeshi_kikumaro)
マトリョーシカのように、中に小さなこけしが入っている珍しい作品もあります。開き菊や重ね菊が描かれた親こけしが「菊摩呂型」で、小さい子こけしが「大正型」と型が違うところに粋を感じます。
出典:www.instagram.com(@kokeshi_kikumaro)
菊摩呂こけしの特徴は、なんといってもカラフルで可愛いこと♡こちらは「豆えじこ」。イチゴやバラ、きのこ柄などが描かれたえじこは、お部屋に飾るだけでパッと華やかな雰囲気に。
菊摩呂こけし工房の詳細情報
菊摩呂こけし工房
- 住所
- 山形県西村山郡西川町大字大井沢1032番乙地
- 営業時間
- 月・火・水・土 10:00~17:00 日 10:00~15:00
- 定休日
- 木・金曜日(他臨時休業あり)
出典:www.instagram.com(@tomom1925)
蔵王温泉郷を中心に作られている蔵王高湯系こけし。明治20年頃、後述する「能登屋」が遠刈田系木地工人のもとで修業を積み、蔵王に戻って制作を始めたのが始まりともいわれています。大きな頭におかっぱ頭、太めの胴体が特徴で、ずっしりとした存在感があります。鼻はたれ鼻や割鼻など様々で、胴体には重ね菊や桜くずし模様などが描かれています。
出典:www.instagram.com(@vonqo)
JR「茂吉(もきち)記念館前駅」から車で約25分。蔵王温泉街に「能登屋 工房 栄治郎」はあります。岡崎幾雄工人は「内閣総理大臣賞」を三度も受賞したことがあり、熟練の技で伝統こけしを制作・販売しています。店内には蔵王高湯系をはじめ、各地の伝統こけしがズラリと並んでいて見ごたえがありますよ。岡崎幾雄工人の作るこけしは豊満な体と三日月の目が特徴。どこか色気を感じますね。
能登屋 工房 栄治郎の詳細情報
福島県には「⼟湯系こけし」・「中ノ沢系こけし」の2系統があります。こちらも詳しくご紹介していきます♪
出典:www.instagram.com(@yotaka750)
福島市の「土湯(つちゆ)温泉」や「飯坂(いいざか)温泉」で作られる「⼟湯系こけし」。はめこみ式の頭に、頭頂部の蛇の⽬模様、「かせ」という赤い髪飾り、クジラ目、おちょぼ口などが特徴のこけしです。福島市の作曲家・古関裕而(こせきゆうじ)氏がモデルのNHK連続テレビ小説「エール」(2020年)にもたくさんのこけしが登場しているんだとか。
出典:www.instagram.com(@yotaka750)
胴は通常のロクロ線のほかに、「返しロクロ線」と呼ばれる技法で描かれることもあります。ロクロを逆回転させて描くため、線と線の間が均等ではなく、動きのあるラインになるんですよ。通常のこけしと返しロクロ線のこけし、どちらも魅力的ですよね。
画像提供:原郷のこけし群 ⻄⽥記念館様(http://nishidakinenkan.or.jp/)
JR「福島駅」から⼟湯温泉に向かう途中の「アンナガーデン」内にある「原郷(げんきょう)のこけし群 ⻄⽥記念館」。こけし収集研究家の故・西田峯吉(みねきち)氏のこけしコレクション約3,500本を含め、約10,000本のこけしが収蔵されています。こけしの歴史を学べたり、産地ごとの伝統こけし、戦前の貴重なこけしを見ることもできるんですよ。
画像提供:原郷のこけし群 ⻄⽥記念館様(http://nishidakinenkan.or.jp/)
1階には、伝統こけしを系統別に紹介した「常設展コーナー」、地下には年3回内容が変わる「企画展コーナー」と西田峯吉氏のコレクションがメインの「鳩笛舎(きゅうてきしゃ)」コーナーがあります。原木からどんな風にこけしが作られるのか、実際に手にとって触ることも可能。こけしの仕組みが分かってワクワクしますね。
原郷のこけし群西田記念館の詳細情報
原郷のこけし群西田記念館
- 住所
- 福島県福島市荒井字横塚3-183
- アクセス
- 福島西IC 車 10分 福島駅 バス 30分 土湯温泉行き 自治研修センター前 徒歩 10分
- 料金
- 【料金】 大人: 300円 団体(20名以上):250円 備考: 中学生以下無料
画像提供︓⽇本きっかけデパート様(https://www.nihon-kikkake.work/)
ぜひおすすめしたいのが「浴衣付き宿泊パック」のプラン。野矢(のや)俊文工人が描いた「たこ坊主こけし浴衣」が着られるユニークなプランです。浴衣は通常販売しておらず、宿泊とセットのみで入手できるお宝浴衣なんだとか!お宿に直接電話して申し込んでくださいね(ネット予約不可)。数量限定品なので早めにご予約を!
公式詳細情報
画像提供︓⽇本きっかけデパート様(https://www.nihon-kikkake.work/)
企画会社「日本きっかけデパート」では、中ノ沢系こけしのグッズも販売しています。画像は「たこ坊主フローティングペン」。ペン内部に描かれた3体のたこ坊主のうち、真ん中の1体だけ⾚から⿊へ⾊が変化するんですよ。こけし本体は持ち歩けなくても、このペンならいつでもこけしと一緒にいられますね。
出典:www.instagram.com(@hinodeyabussanten)
そんな日乃出屋さんが3年がかりで完成させたのが「中ノ沢こけし最中」です。たこ坊主のパッケージはインパクト大!見た目はユニークですが、焦がし最中の皮と白ザラ糖で炊いた自家製あんが口の中で一体となり、なんともいえない美味しさが口の中に広がります。ついつい2個目に手が出てしまうかも?中ノ沢に来たらぜひお土産に買って帰りたい新名物です。
おいしさづくり 日乃出屋の詳細情報
おいしさづくり 日乃出屋
- 住所
- 福島県耶麻郡猪苗代町大字蚕養字沼尻山甲2855-131
- アクセス
- 磐越道猪苗代磐梯高原ICから国道115号経由 約25分 または磐越道磐梯熱海ICから母成グリーンライン経由 約25分
- 営業時間
- 午前9時~午後5時
- 定休日
- 不定休
【土湯温泉】露天風呂付客室or貸切風呂でリフレッシュ♪おすすめ旅館8選/福島
東京から新幹線で約2時間。福島県北部にある「土湯(つちゆ)温泉」は、素朴なかわいらしさで人気の"土湯こけし"発祥の地として知られています。温泉街もレトロな雰囲気で女子旅にピッタリ。東北屈指の紅葉の名所「磐梯吾妻スカイライン」や「磐梯吾妻レークライン」へのアクセスも抜群。美しい景色を目当てに全国から多くのお客様が訪れます。今回はそんな土湯温泉から、露天風呂付客室や貸切風呂でゆったりリフレッシュできるお宿を集めました!お友達を誘って、東北の”かわいい”と”きれい”を満喫しに土湯温泉へ訪れてみては?
▲土湯こけしがいる「土湯温泉」のおすすめ宿はこちら
可愛い鳴子こけしを求めて一人旅♡こけ女におすすめの観光スポット8選/宮城県・鳴子温泉郷
素朴な愛らしさの「こけし」。東北地方で生まれたこけしは、昔から多くの人に愛されてきました。第三次こけしブームが巻き起こっている今、こけしLOVEの女性たち(=こけ女)におすすめしたいのが「鳴子温泉郷」への一人旅!「鳴子温泉郷」は“日本三大こけし”の一つ「鳴子こけし」の産地でもあり、町のいたるところにこけしの姿を見ることができるんです。手作りのこけしは二つとして同じものがありません。だからこそ一期一会の貴重な旅になるはず。こけし専門店やスイーツ店を巡ってこけしまみれの旅をしちゃいましょう♡
▲日本三大こけしの一つ「鳴子こけし」に会いに行こう