2016年09月18日
大正~昭和初期へタイムトリップ。長野のレトロな温泉街「渋温泉」
温泉につかる猿「スノーモンキー」で有名な地獄谷野猿公苑の近くに、そこだけ時間が止まっているかのように古びた温泉街があります。最近では海外ツーリストからも人気な「渋温泉」。あのジブリ映画に出てくる油屋に似たお宿があることでも話題になりました。大正~昭和初期を彷彿とさせるレトロな温泉街を紹介します。
長野県北東部にある山之内温泉郷の一つ、渋温泉。志賀高原の入り口にあり、スノーモンキーで有名な地獄谷野猿公苑にもアクセス抜群です。地面を掘れば湯が沸くといわれるほど、多くの源泉があり、源泉によって効能や泉質が異なるという特徴があります。以前はウィンタースポーツ目的の観光客に人気の温泉街でしたが、最近では情緒ある景観が注目され、海外観光客からも人気のスポットとなっています。
開湯から1300年以上の歴史を持つ渋温泉ですが、山深い場所にあるため、過去には土砂災害などが多く起こり、再興を繰り返した歴史があります。特に大正から昭和初期にかけて建造、改築、増築を繰り返したことで、今のような複雑な木造建築と細い路地が入り組む街並みが形成されました。
細い路地を歩くと、石造りの階段や古びた看板、格子窓に土壁など、趣ある風景が続きます。
この街並みですが、現在では再現不可能と言われています。だからこそ、心惹かれるのかもしれませんね。浴衣を着て、石畳に下駄の音を響かせながら、そぞろ歩きを楽しみましょう。
ジブリ映画『千と千尋の神隠し』には、八百万の神々が通う油屋が登場します。その油屋のモデルになったのではないかと、ファンの間で囁かれている建物が、9番目の外湯・渋大湯のはす向かいにある「歴史の宿金具屋」です。木造四階建て数奇屋造りの「斎月楼」は文化財登録された圧巻の建築美。外観だけでなく、内観も豪華な造りで、ぜひとも泊まりたいお宿です。
元々は馬具・蹄鉄などを作る鍛冶屋として創業しました。金具屋という珍しい名前も、由来を聞くと納得ですね。温泉宿としては250年以上の歴史を誇ります。公式に映画のモデルだと公言されてはいませんが、宮崎駿監督の別荘が長野県富士見町にあるそうなので、もしかして?と期待が膨らみますね。なお、こちらの旅館は、残念ながら宿泊客以外は入ることは出来ませんので、ぜひ泊まってみてください。
【公式】渋温泉 歴史の宿金具屋へようこそ
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温泉街に到着してすぐに旅館にこもってしまうのはもったいない!レトロな商店や遊技場が残る渋温泉。ゆっくり散策して遊びましょう。昼と夜の雰囲気も格段に変わりますので、両方の時間を歩くのがおススメです。
渋温泉には九つの外湯があります。元々は地元の人が使用していた共同浴場でしたが、現在は渋温泉の宿泊客に開放しています。専用の祈願手拭いにスタンプを押しながら回るスタンプラリーが人気で、九(苦)労を流し、厄除け、安産育児、不老長寿のご利益があると言われています。最後に渋高薬師へ参詣し、スタンプを押してもらうと満願成就。九つの外湯はそれぞれ効能や湯触りが異なりますので、自分好みのお湯を探すのも楽しいですよ。
外湯の入浴時間は朝6時~夜10時まで。入浴できる時間になると、川に湯気が立ち上ります。九番湯「渋大湯」だけは宿泊者以外でも利用可能。こちらの効能は子宝、リュウマチ、神経痛です。入湯料は一人500円で、渋温泉旅館組合事務所か渋温泉駐車場で入浴券を購入できます。
思わず立ち寄りたくなる、昔懐かしい射的場。若い人にとっては逆に新鮮に見えるそうで、まさに老若男女問わず盛り上がれる温泉街の娯楽ですね。温泉街の中には他にも、無料で遊べる卓球場などがあります。
渋温泉には多くの神社仏閣があります。「横湯山温泉寺」は戦国武将武田信玄とゆかりが深く、龍神伝説が残るので歴史好きには嬉しい場所です。九湯めぐりで参詣する「渋高薬師」は病を治す薬師如来が祀られています。温泉街の奥にはご利益散歩道も。散策を楽しみながらパワーをもらっちゃいましょう!
甘味どころや蕎麦屋さんなど、飲食店が点在する中で、一押しのカフェと、お土産をご紹介します。
小石屋旅館に併設された、リノベーションカフェです。朝はサンドイッチショップ、夜は信州食材をふんだんに取り入れたメニューが楽しめるカフェバーとして営業しています。こちらは宿泊客でなくても利用出来るので、散策の一休みにオススメです。
小石屋旅館の詳細情報
小石屋旅館
湯田中 / ダイニングバー、イタリアン、カフェ
- 住所
- 長野県下高井郡山ノ内町大字平穏2277
- 営業時間
- [月] 07:30 - 10:00(L.O. 09:30) 18:00 - 23:00(L.O. 22:30) [火] 07:30 - 10:00(L.O. 09:30) [水] 07:30 - 10:00(L.O. 09:30) 18:00 - 23:00(L.O. 22:30) [木] 07:30 - 10:00(L.O. 09:30) 18:00 - 23:00(L.O. 22:30) [金] 07:30 - 10:00(L.O. 09:30) 18:00 - 23:00(L.O. 22:30) [土] 07:30 - 10:00(L.O. 09:30) 12:00 - 17:00(L.O. 16:30) 18:00 - 23:00(L.O. 22:30) [日] 07:30 - 10:00(L.O. 09:30) 12:00 - 17:00(L.O. 16:30) 18:00 - 23:00(L.O. 22:30) [祝日] 07:30 - 10:00(L.O. 09:30) 12:00 - 17:00(L.O. 16:30) 18:00 - 23:00(L.O. 22:30) ■ 営業時間 旅館の営業日に伴い臨時営業・不定休あり
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
温泉に来たら、お土産に外せないのが温泉饅頭!渋温泉の中にも多くのみやげ物店、饅頭店があって迷ってしまいます。そんな優柔不断さんには、「いとをかし箱」がオススメ。これはなんと、好きなお菓子を九つ選んで詰め合わせにすることが出来る、渋温泉内のどこのお店でも楽しめるお菓子バイキングシステムです。渋温泉のご当地キャラ、しぶざるくんが描かれた手提げの箱に詰められるので、自分へのお土産に買っていく女性も多いそうですよ。
いかがでしたか?街全体がとてもレトロで、時の流れをゆっくり感じる渋温泉。日ごろの喧騒から離れて、穏やかな空気の中に身を置いてみませんか?秋は紅葉、冬は雪化粧された景色も楽しめます。細い路地を抜けると、そこには現代とは思えない風景が広がっていることでしょう。
信州 渋温泉
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