初めての【青春18きっぷ】まずは気軽な一人旅から始めてみませんか？

ネーミングを見ると、若者向けの企画と思ってしまいますが、年齢制限は一切なく、誰でも利用できます。JR全線の普通・快速列車を1日あたり2,370円（2017年7月時点）で乗り放題を5回できるお得なきっぷです。ただし、大人と子供の区別はありませんので注意しましょう。利用期間は、春夏冬の期間限定です。だいたい気になるのは切符の金額です。ひとりで5日分使っても、5人で1日で使い切っても大丈夫、目的に合わせて使用することができます。

使用方法は、普通・快速列車のみ乗車のほかに何点かの注意点があります。自動改札が使えないのはもちろん、利用時間についても注意が必要です。青春18きっぷが利用できる1日の時間は「00：00～24：00」です。日付をまたいで乗車する場合、「0時を過ぎ最初に停車する駅」までが有効となります。その過ぎた最初の停車駅から、下車するまでの駅は追加清算が必要となります。

「青春18きっぷ」は列車に乗る以外にも、お得な特典がついています。切符の利用した日にJRホテルグループでチェックインすれば、宿泊料金の割引といった特典が受けられます。駅に直結や、徒歩数分圏内のホテルばかりなので、旅の拠点にもおすすめです。

5回分が1枚になっているので、使い切らなかったからといって払い戻しはできません。利用期間が決まっているので、使い切らずに終わらないよう事前に計画が需要です。ただし未使用の場合、利用期間内だったら発券場所にて払い戻しは可能です。そして、天候など、不慮の事態による列車の遅延や運行停止による払い戻しもできません。

切符の注意点はなんとなくわかったけど……どう使えばお得なのか？そこが一番のポイントですよね。初めて「青春18きっぷ」を使って鉄道の旅をするなら、気軽に楽しみやすいコースをご紹介します。今回は、東京を出発点とし、東海道本線を使用した“東京－名古屋”区間を説明します。

東京と神戸を結ぶ“東海道本線”、東京から名古屋の乗車時間はおよそ5時間30分から6時間。ただし、これは熱海や浜松、豊橋駅などでの乗換えがスムーズできた場合の時間です。例えば、朝6時ごろに東京駅を出発したとしても、昼過ぎに名古屋に到着します。もちろん、帰りも青春18きっぷを使えば、同じだけ時間がかかるので名古屋で1泊するのがおすすめです。

「青春18きっぷ」は乗り放題なので、何度でも途中下車が可能です。駅弁を購入したり、駅周辺を観光して、その土地の名物を食べるのも旅の楽しみです。そして一人旅の良さは、自由気ままに予定変更ができること！気になった駅に突然降りるのもアリ！今回紹介する区間なら、おすすめは熱海の駅弁や干物、静岡・掛川では名産のお茶、浜松ではウナギといった東海道グルメの旅となってもいいかもしれません。そのためには、東京駅を6時目安に出発すれば、乗客もまばらで乗りやすいと思います。

東京駅から熱海までは、所要時間が1時間30分程度かかります。東京に近い分、曜日や時間によっては、通勤者が比較的多く乗っています。出発時間を調整すれば、ほぼ座っていけるので、ひと眠りするのもいいかもしれません。熱海に近づくにつれ次第に海が見えてくるのは、旅の気分を高めてくれるでしょう。

熱海から静岡～浜松乗り換えを挟んで、所要時間を2時間45分程度かかります。神奈川県から静岡県に入ると、景色は変わり、駿河湾から太平洋が大きく見えてきます。

東海道線はご存知の通り、左手に海、右手に富士山などといった山が望めるので、景色を満喫できるのがうれしいところ。駿河湾から富士山、浜名湖といったビューポイントも目白押し。計画を立てる時は長期予報で当日の天候も考えておきましょう。

浜松～豊橋～名古屋の所要時間も乗り換えを挟み1時間30分程度かかり、時間帯によっては次第に混雑してくるかもしれません。途中下車によって名古屋到着の時間がかわってきますが、それもまた旅の醍醐味のひとつ。

東京から名古屋や大阪の移動は新幹線や飛行機を使うのが当たり前となっていますが、時には時間を忘れてのんびりと楽しみながら旅をするのもいいかもしれません。年齢制限がない「青春18きっぷ」を一度は使って旅に出ててはいかがでしょうか？