2018年08月15日
京都オトナ女子旅に♡その美しい景観に目を奪う【嵯峨野】観光のおすすめスポット7選
春夏秋冬で様々な表情をのぞかせる華やかな嵐山から一歩奥に踏み出すだけでそこは幽玄な異世界。青々とした竹林は、大空に手を伸ばすかのようにも見え、私たちを優しく包んでくれます。多くの文化人が愛した嵯峨野には、現代人が忘れてしまった不思議な何かが存在しています。今回は、そんな嵯峨野の楽しみ方を紹介していきます。自然と共に歩んできた私たちの祖が歩んだ嵯峨野を一緒に楽しんでいきましょう。
渡月橋の北側の嵯峨野には見事な竹林が広がっており、この小径を平安時代の貴族がゆるゆると歩いていたと思うだけでわくわくしてしまいます。夏場は音を立ててゆれる竹の音を楽しむことができ、着物姿の女性の姿が多くみられるのも嵯峨野ならではの光景です。仲間とゆるゆる歩くのもよし、人力車で嵯峨野観光を楽しむのもおすすめです。
「小倉山」は百人一首にも詠まれる京都屈指の絶景スポット。その中腹に佇む常寂光寺は自然に囲まれた美しいお寺です。春から夏は新緑を秋には紅葉が山門から本堂までを赤々と照らします。「竹林の小径」からのアクセスも良いので、竹林散策を楽しみたい方はここもチェックしておきましょう。
多宝塔は常寂光寺の重要文化財でもあり、ここからは京都市が一望できる素晴らしい眺めを楽しむことができます。特に天気の良い日には、日本三大霊場のひとつである比叡山が望めます。紅葉の時期には周囲は紅葉で染まり、写真愛好家にはたまらない光景が広がります。
漫画や映画にと『ちはやふる』のヒットなどで『百人一首』が注目を浴びるようになりました。なかでも『小倉百人一首』は、歌人である藤原定家が小倉山の山荘で和歌を選んだもの。小倉山荘の場所が常寂光寺であるとは言えませんが、興味がある方にとっては訪れたい場所のひとつ。美しい光景を眺めながら、どんな気持ちで詠んだのかを想像するのも楽しいものです。そして常寂光寺の紅葉は、例年11月最終週が見所!12月上旬まで美しい紅葉を見ることもできますので、散り紅葉もあわせてじっくりと堪能してください。
常寂光寺 JOJAKKO-JI
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常寂光寺の詳細情報
常寂光寺
- 住所
- 京都府京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
- アクセス
- JR京都駅から市・京都バスで45分
- 営業時間
- 9:00〜17:00
- 料金
- 大人 400円 2017年4月より500円
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敷地内は「芸能神社」があることから、芸能人や芸術関係者が参拝に訪れることもあるという車折神社。良縁&恋愛成就、厄除け、金運、健康運、仕事にご利益があるので運勢・運気アップにおすすめ。普段は静かなので散策にもぴったりです。紅葉も素晴らしいのでまだ足を運んだことがないのなら一度立ち寄ってみましょう。
裏参道まで歩いていくと鳥居の向こうには嵐電の『車折神社駅』が見えてきます。こちらは無人駅なので、休日には日向ぼっこしたりしているお年寄りや子供たちの姿を見ることもできます。表参道には駐車場があり、参拝者のみ無料。車で観光に回る方にも便利です。秋には紅葉が美しいのですが、参拝者もすくないのでのんびりできますよ。
本殿の近くにある「清めの社」には、円すい形の立砂が祀られています。銀閣寺の庭にも立砂がありますがこちらは神社の中に祀られており、スマホで撮影する人の姿が多くみられるのが面白いところ。この神社は厄除け・厄払いのパワーがみなぎっているため、これを待ち受け画像にして運気を願うとか。石の入ったお守り『祈念神石(きねんしんせき)』は、テレビや雑誌で紹介されているパワーストーン。運気を上げたい方は、ぜひお守りをゲットしてお帰りください。
「芸能神社」芸能の神様で、日本最古の踊り子とされる天守受売命(アメノウズメノミコト)をお祀りしています。そのことから舞子さんや芸妓さんが参拝にくるだけでなく、芸能人がお忍びで参拝にも訪れているとか。ずらりと並ぶ玉柵には大物芸能人やアイドルの名前だけでなくミュージシャンや大手スタジオの名前がずらり。
金運・良縁・厄除け・学芸の京都【車折神社】 初詣/パワースポット
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車折神社の詳細情報
時代劇のロケでもお馴染みの大覚寺は、『三筆』と呼ばれる一人、嵯峨天皇に縁のあるお寺です。『いけばな嵯峨御流』の総司所でもあり、いけばな発祥の地であることからも芸術にゆかりがあるお寺として多くの人が訪れます。日本で最も古い庭園があり、大沢池は百人一首にも詠まれるなど歴史を感じることができるお寺です。ぜひその素晴らしい世界を体験してみましょう。
『いけばな嵯峨御流』発祥の地でピーンとくる方もいたと思いますが、大覚寺は日本で、もっとも古い門跡寺院で嵯峨御所とも呼ばれています。大玄関に入るとすぐに狩野永徳の「松に山鳥図」が目に入るのですが、障壁画は狩野山楽や渡辺始興など戦国武将に愛された芸術家の作品がずらり。
諸堂を結ぶ回廊は、『村雨の廊下』という呼称があるように侵入者をいち早く知らせ、『鶯張り』の天井は低く刀を振り回すことができないなど、当時の様相を臨場感いっぱいに感じることもできます。
松尾芭蕉が詠んだ「名月や池をめぐりて夜もすがら」という句は、大沢池に張り出した観月台からの名月を詠んだもの。小倉百人一首・藤原公任(ふじわらのきんとう)の「滝の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれ」の句にある名古曽の滝の石組み跡など、どこを回っても芸術を感じることができるなど美術館巡りが好きな方にはたまらない場所です。
旧嵯峨御所 大本山 大覚寺
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大覚寺の詳細情報
大覚寺
- 住所
- 京都府京都市右京区嵯峨大沢町4
- アクセス
- JR「嵯峨嵐山駅」から徒歩約20分 阪急「嵐山駅」から徒歩で約35分 京福「嵐電嵯峨駅」から徒歩で約25分
- 営業時間
- 9:00〜17:00(受付は16:30まで)
- 料金
- 大人:500円 小中高:300円
嵐山は四季折々の美しい景観を楽しめるスポットですが、「二尊院」は常寂光寺の紅葉と併せて見逃すのはもったいないくらいの美しさ。広い参道は「紅葉の馬場」と称されるくらいに見事で紅葉のトンネルが続きます。本堂に向かう『黒門』周辺にさしかかると、紅葉の濃淡がハッキリと目に入るのもポイント。花が咲いている季節ではないのに、まるで真っ赤な花が降り注ぐような光景が広がります。
二尊院といえば伏見城の薬医門を移築した総門が有名です。こちらは慶長18年(1613年)に豪商『角倉了以(すみのくらりょうい)』によって移されました。京都にはこのように伏見城の遺構があちらこちらで見られるのも魅力のひとつ。いかに大きな城で豪華絢爛、素晴らしい建築であったのかがわかります。この勅使門は紅葉をバックに見るのがなんとも素晴らしく、多くの人が立ち止まりシャッターを切っています。
勅使門を抜けて小倉山に上ると、三帝陵(土御門天皇、後嵯峨天皇、亀山天皇の供養塔)が見えてきます。百人一首にもたびたび登場する小倉山からの紅葉は、京都市内を一望しながら見ることができますので忘れずに足を運んでみましょう。紅葉シーズンは、二尊院にはたくさんの人が訪れますので常に混雑していますが、朝早くなら静かですし写真撮影もしやすいです。のんびりと紅葉を楽しむのであれば、早朝や夕刻がおすすめです。
小倉山 二尊院|トップページ
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二尊院の詳細情報
二尊院
- 住所
- 京都府京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町27
- アクセス
- 1) JR京都駅から市・JRバスで45分 - 徒歩で15分 2) JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅から徒歩で15分
- 営業時間
- 9:00〜16:30
- 料金
- 500円
子供が石を積み上げると、鬼がやってきて無情にもそれを崩してしまう『賽(さい)の河原』。嵯峨野の山奥は非常に静かで人気もなく、その『賽(さい)の河原』に似た場所であることから『西院(さい)の河原』とも呼ばれています。この化野念仏寺が有名になったのは、毎年8月下旬の地蔵盆に、厳かに行われる『愛宕古道街道灯し』や『化野念仏寺千灯供養』から。数千体の無縁仏にろうそくが供えられる光景は圧巻です。
日本は火葬の風習がありますが、この周辺では古来は『風葬』が主流でした。弘法大師空海は化野にお寺を建立し、土葬という習慣を伝えました。化野念仏寺は五智山如来寺(ごちざんにょらいじ)という真言宗のお寺でしたが、鎌倉時代に法然上人がここを念仏道場としたことから、「化野念仏寺」として親しまれるようになったのです。ここに並ぶのは無縁仏で、明治に入って整備され今では夏の終わりには大きな法要と共に供養が行われます。
毎年8月23日・24日行われる『千灯供養(せんとうくよう)』は、幕末の動乱がおさまり明治に入ってから始められました。戦争などで命を落とした、名もわからない方々を無縁仏として弔う行事です。京都では地蔵盆と呼ばれる2日間に行われ、地元の方々や市内から弔いに来られる方など様々です。行事は陽が落ち始める頃から始まり、数千体もの無縁仏一つ一つにろうそくが供えられていきます。非常に幻想的な光景で、観光客の方もこちらで手を合わせることができます。「あくまでも弔い行事」であることを忘れずに心静かに見守ってください。
あだし野念仏寺千灯供養の詳細情報
祇王寺を聞けば多くの方は『平家物語』の悲恋を思い浮かべるのではないでしょうか。嵯峨野の中でも一際新緑の季節には美しい緑の苔が際立っており、朝露に濡れた光景は息をのんでしまうくらいに素晴らしいスポットです。さらに苔好きな方にはたまらない、庭に広がる苔の美しさ。それだけでなくボリューム感が抜群で、京都の寺院の中でもここまで見事なものをみられるのは少ないはずです。
法然上人の門弟・良鎮によって創建された『往生院』の跡地内にあるのが祇王寺です。平清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王が、清盛の心変わりによって捨てられた後に、祇王を憐れと思った母や妹が共に尼となり余生を過ごした場所。ここには祇王をはじめとした、母・妹の像も見ることができますので古典好きな方はこちらもいっしょにご覧ください。権力者に寵愛を受けている時はまだしも、一度捨てられてしまった白拍子には命を絶つか尼になるしか道が残されていなかった時代をわびしく感じることができます。
祇王寺そのものは、小さな庵ですので10分ほどで見て回れるくらいの大きさです。ただ、庭の静けさと美しさに息をのまれると、しばらくは滞在したくなってしまうほど。とくに肉厚な苔は、夏の暑さにも負けずとみずみずしく輝き、深い緑が目に焼き付くはず。場所によっては京都であることを忘れ、遠い島にいるかのような気分になりますよ。
紅葉も美しく、秋には真っ赤な紅葉がまた素晴らしいのですが、夏の祇王寺は秋とは違った魅力にあふれています。嵯峨野は初夏から秋にかけて見どころが多いので時期を変えて何回でも訪れたくなるるはず。さっと回ってしまいちな祇王寺ですが、祇王が何を思いここで過ごしたかなどを少し思いながら楽しんでみるのも良いのではないでしょうか。
祇王寺 京都奥嵯峨 「平家物語」悲恋の尼寺 - 京都奥嵯峨「平家物語」悲恋の尼寺として知られる 祇王寺 の公式ホームページ
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祇王寺の詳細情報
祇王寺
- 住所
- 京都府京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町32
- アクセス
- ・JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅、京福電鉄嵐山駅より徒歩20分 ・バス「嵯峨釈迦堂前」下車 徒歩15分
- 営業時間
- 9:00〜17:00 (受付終了16:30)
- 料金
- 拝観料:大人300円・小人 (小中高生) 100円 大覚寺、祇王寺 (2カ寺) 共通拝観券:600円
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奥嵯峨野にひっそりとたたずむ「直指庵」は紅葉が素晴らしいスポットですが、意外と知られていないために比較的ゆったりとした時間を過ごすことができます。それもそのはず、嵯峨野の一番深いところに位置し、ここから先にはなにもないからなんです。
早朝や初夏には人も少な、く静かなのでのんびりと過ごすことができます。小さな本堂の前には何ともかわいらしい「愛逢い地蔵」さまが寄り添っているのが目に止まります。こちらは縁結びや良縁の恋愛パワースポットなので、若い女性の姿もちらほら。周囲は竹林に囲まれており、春にはソメイヨシノや枝垂桜、雪柳。そして紅白の花を咲かせる桃が楽しめます。秋には紅葉が素晴らしく、竹や木々の木漏れ日から漏れて聞こえる小鳥のさえずりに耳を澄ませて過ごしてください。
臨済禅を学んだ独照性円禅師によって草庵が結ばれ、その後は大伽藍を連ねた大きな寺院となりました。その後は戦火に巻き込まれ衰退し墓堂だけが残りましたが幕末に入り、近衛家の老女津崎村岡局が浄土宗の寺として再建しました。明治には、土地の子女の訓育につくしたことから女性の姿が良くみられたとも伝わります。本堂に、そっと置かれている「想い出草」のノート近くには『そっとその意地を私の心(ノート)にすててください。苦しむあなたをみているのがつらいのです。』と書かれた言葉が添えられています。
生きている限り、苦しいことは何度も襲ってくるでしょう。そんな気持ちを自分だけで抱えるのではなく、捨ててしまうことも大切だということもあります。誰にも言えない打ち明けることができない気持ちも、神様仏さまになら打ち明けられられるはず。一人で悩まないで「ここに苦しみを捨ててください」、そんな温かな気持ちが感じられます。たくさんの人が綴ったものを読んでいると、同じような悩みを抱えた方と出会えたり気持ちが軽くなることもあるでしょう。
直指庵の詳細情報
直指庵
- 住所
- 京都府京都市右京区北嵯峨北ノ段町3
- アクセス
- 1) JR[京都]駅から市バス28系統で54分 - 「大覚寺」から徒歩で15分 2) JR[嵯峨嵐山」駅(北口)から徒歩で30分
- 営業時間
- 9:00〜16:00 ※11月〜12月上旬は16:30まで
- 料金
- 大人 500円 ※小中高生 400円 30名以上の団体は各々100円引き
自然を楽しみ、心を穏やかに過ごしたいのであれば竹林の小径から奥、嵯峨野方面の旅がおすすめ。平安時代には貴族がこぞって別荘を作り、時には華やかな宴が催されました。晴れた日も、そうでない日も不思議な世界を感じることができる京都随一の「静寂」を楽しめるスポット。夏は涼しく、冬景色もまた幽玄な世界を人生の1ページに刻んでください。