2016年05月09日
会津若松で酒蔵めぐり。一度は飲みたいおすすめ地酒もご紹介!
2016年現在、3年連続で全国新酒鑑評会金賞受賞蔵数が日本一の福島県。その中でもとりわけ酒が美味しいと言われるのが会津地方です。美味しいお米と清らかな水、そして厳しい風土と頑固な人が揃って初めて美味しい会津清酒が生まれます。会津地方には今も昔から続く酒蔵が多く、一部の蔵ではその内部を見学することもできるんですよ。ここでは、観光のついでにも行きやすい会津若松市中心部にある城下町の酒蔵と、一度は飲みたい会津の美味しい地酒を厳選してご紹介します。
白虎隊の悲劇や鶴ヶ城などで有名な会津若松ですが、地酒が美味しいことでも知られています。市内には昔から続くいくつかの蔵元があり、一年中日本酒ファンで賑わっています。会津清酒が美味しいのは、会津の土地と気候風土があってこそ。山に囲まれた盆地で、夏は蒸し暑く冬は雪が多い気候は酒造りに最適です。また、周囲の山々からの恵みである清らかな水もあります。豊かな土地は美味しいお米を実らせます。それだけでなく、会津の人はとにかく頑固で我慢強い。気候と会津魂をもった杜氏さん・蔵人さんが揃って初めて美味しい会津清酒ができるのです。
会津若松市内中心部にある蔵はいくつかありますが、今回は試飲ができたり、蔵の中の見学ができる蔵を中心にご紹介していきます。どの蔵も鶴ヶ城や七日町といった観光地からもほど近いので、散策の際は足を伸ばしてみてくださいね。蔵元でしか買えないお酒もありますよ!
鶴ヶ城から最も近い蔵元が「宮泉銘醸」です。鶴ヶ城の北口から、歩いて5分程度の距離にあります。宮泉銘醸といえば、全国新酒鑑評会の都道府県別金賞一位を獲得したあの「写楽」の蔵元です。蔵の中は見学できませんが、売店では宮泉ブランドの日本酒が試飲できます。またお酒のおつまみにピッタリなアイテムも取り扱っているので、日本酒好きには堪りません。季節限定の商品もたくさんあるので、訪ねる季節ごとの楽しみがあります。
宮泉「純米酒」
宮泉銘醸でおすすめしたいのが、こちらの純米酒。宮泉といえば写楽のイメージが強いですが、宮泉ラベルも侮れません。非常にバランスの良い味わいで、飲むシーンを選ばないのがこの純米酒の特徴。後味がスッキリとしていながらも、純米酒ならではの米の旨味を存分に感じることができます。
七日町にある鶴乃江酒造では、ご家族全員で酒造りを行っています。女性の杜氏さんが醸した「ゆり」は、女性が醸した酒ならではの優しい味わい。蔵の見学はできませんが、店頭で試飲ができます。ここでしか買えないお酒もありますので、お店の方とお話しながら好みの酒を探してみてください。
会津中将 夏吟醸 生貯蔵酒
鶴乃江酒造のお酒でおすすめしたいのが、写真左の「夏限定吟醸酒」です。季節限定商品なので、見つけたらラッキー。夏に飲む酒ということで、とても涼やかな味わいです。決して甘ったるくなく、のど越しも爽快。後味は非常にクリアで、飲んだ後スッと汗が引いていく。冷やして夕涼みに飲むのがオススメの一本です。
歴史ある佇まいの末廣嘉永蔵では、酒蔵見学ができます。無料の酒蔵ガイドツアーがあり、ガイドさんの説明を聞きながら見て回ることができるのがポイント。ガイドツアー受付時間は9:00~16:30まで。30分ごとに開催されています。仕込み水を使ったコーヒーや自慢の日本酒スイーツが味わえる喫茶店も併設されているので、見学の後に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。物販コーナーも充実のラインナップです。
末廣酒造 嘉永蔵の詳細情報
末廣酒造 嘉永蔵
七日町 / その他
- 住所
- 福島県会津若松市日新町12-38
- 営業時間
- [月] 09:00 - 17:00 [火] 09:00 - 17:00 [水] 09:00 - 17:00 [木] 09:00 - 17:00 [金] 09:00 - 17:00 [土] 09:00 - 17:00 [日] 09:00 - 17:00
- 平均予算
- ~¥999
純米酒「福の花」
末廣嘉永蔵でおすすめしたいのが、写真中央の「純米 福の花」。幻の酒米と呼ばれる「フクノハナ」を贅沢に使用した純米酒です。このお酒が買えるのは末廣嘉永蔵だけ! 優しくホッとする味わいで、ぬる燗の美味しさは格別です。
優しい甘口ものからキリッとした辛口のものまで、とにかくバリエーション豊かなのが会津清酒の特徴。正直なところ、どれを飲んでも美味しいので、おすすめをピックアップするのは至難の業です。ここでは日本酒が好きな人が飲んで美味しいのはもちろん、日本酒が苦手な方でも飲みやすい・飲んでおいしい地酒を選りすぐってご紹介します。
純米酒でおすすめしたいのが「会津娘」。米の旨味をリッチに感じられる一本です。冷から燗まで飲む温度を選ばないのも魅力的。米の味がしっかりしているお酒なので、おつまみにはしっかりした味のものを合わせるのがGood!
日本酒初心者におすすめしたのが、春限定の「会津娘 純米吟醸 花さくら」です。名前のとおり、とても優しい味わい。ふわっと立ち上る甘い日本酒の香りと、柔らかな口当たりは日本酒が苦手な人にこそ味わってほしいもの。「花さくら」の他にも「雪がすみの郷(冬)」「つるし(夏)」「一火(秋)」など季節限定のお酒が多くあります。
名倉山の特徴はなんといってもそのきれいな甘さ。決して舌にまとわりつくことなく、とても爽やかな味わいです。口に含んだ瞬間、優しい甘さが軽やかに舌を転がります。「月弓」は名倉山のお酒の中でも特に甘さがきれいな一本。華やかな香りだけでなく、純米酒らしい豊潤さを兼ね備えた美味しいお酒です。
植木屋さんの頒布会限定 辛口純米酒 やわから 無濾過生原酒
— 亀井要 (@g_ramone) 2015年4月23日
べらぼうにうまい。 我らがクラスメイトの花春さんに飲ませたい! pic.twitter.com/paHmbxLIZ2
ツイートのものは地元酒屋さんの頒布会限定品ですが、生原酒でなければ会津若松市内の酒屋さんで購入できます。花春酒造の杜氏さんは女性。女性ならではの口当たりの優しいお酒です。辛口だけど、口に入れても痛くない……それが「やわから」の特徴でもあります。非常に丸い口当たりでありながら、後からしっかり辛い。辛口のお酒に抵抗がある人でもスイスイ飲める不思議なお酒です。
熟成感的昭和レトロ的風味がある「薫鷹 純米」(福島県・石橋酒造場)。ノスタルジックな風味のお酒。田舎の郷愁を感じさせる味わい。甘みと旨みがたっぷりあります。詳しくはこちら↓https://t.co/oXk9yx1DIM pic.twitter.com/I6P5q18KiN
— 日本酒 酒蛙 (@sakekaeru) 2016年3月26日
市内でも滅多にお目に掛かれない地酒……それが「薫鷹(くんたか)」です。非常に女性的なお酒で、”たおやか”というのがしっくりきます。優しい甘さと柔らかなのど越しは「薫鷹」ならでは。冷や常温で飲んでも美味しいお酒ですが、「薫鷹」はお燗にするとさらに美味しくなります。燗を付けても、燗酒独特のキツさはありません。燗冷ましにしてのむと、より一層甘さが感じられます。
お酒は、稲川の純米酒「百十五」生酒。開栓後冷蔵庫で寝かせてたけど味のりして米の旨味・甘みが際立った感じ。#美酒福島 pic.twitter.com/pfP6VESXyF
— Non-Bay (@nonkian73) 2015年5月25日
稲川酒造店の純米酒「百十五」は、お米の旨味と甘みが存分に感じられるお酒です。とてもリッチな味わいが特徴。度数は少し高めですが、それを感じさせないのはさすがといったところ。福島県の酒造好適米である「夢の香」を使ったフルーティーでクリアな甘さが特徴の一本です。
辰 ism No.2 中取り生原酒。お米は五百万石。バランスよく美味しい。 (辰泉 純米吟醸 原酒 生酒 中取り at 凛) https://t.co/HBl09xkbyl #sakenowa #日本酒 pic.twitter.com/akmPG8Wdne
— EG-6 (@EG_6) 2015年4月21日
可愛い龍のラベルが印象的な「辰ism(たついずむ)」。こちらは、その第二弾です。可愛いラベルからは想像できないほどダイナミックな味わいです。きれいな甘さとクリアな後味、スムーズなのど越しと三拍子そろった逸品です。
いかがでしたか?酒蔵を巡って日本酒を知って、美味しいものを食べながら美味しい地酒を飲む。そうすればきっと日本酒の魅力を再発見できるはずです。会津若松市内では、頻繁に日本酒のイベントも開催されています。日本酒が大好きな人も、そうでない人も、一度会津若松に足を運んでみてはいかがでしょうか。