2020年06月21日
京都で写経体験。集中して気分もスッキリできるお寺8選
普段はあまり体験する機会のない写経ですが、京都にはそんな体験ができるお寺がたくさんあります。丁寧に文字を書くだけで、気持ちをスッキリさせてくれる写経。京都の清々しい環境は精神を集中するのにも最適です。一つの事に集中し、心を無にする貴重な時間。初心者でも気負うことなくできる写経で、あなたの精神を高めてみませんか。
目次
やること満載の毎日に追われていると、ストレスがたまりがち。自分のケアもなおざりになって、心がささくれだってきますよね。少しのことにもイライラしたり落ち込んだり。そんな、心が荒れ模様のときには写経体験をしませんか?古いお寺が建ち並ぶ京都なら、写経体験+観光で思い切りリフレッシュできますよ。
気持ちが落ち着くとシニア世代だけでなく若い世代にもブームを拡大している写経。文字を書くことによる脳の活性化や集中力アップの効果も期待できるんですよ。背筋をピンと伸ばし一字一句丁寧に書き写す時間。心のささくれも剥がれ落ちていくようですね。気持ちをスッキリさせに古寺での写経体験へと出かけませんか?
洛南・山科エリアの「随心院」は、小野小町の屋敷があったとされるお寺。境内には小野小町が使用したとされる化粧井戸など、数々のゆかりのものが残っています。「随心院」の新たな見どころとなっているのが極彩色の襖絵。お寺と現代アートを融合する試みにより現代アーティストが手がけた美しい作品です。
総門から薬医門へと続く道には小野梅園があり、京都の梅の名所となっています。梅だけでなく四季折々の風景や行事が楽しめる随神門。梅の季節のはねず踊りは多くの人出で賑わいます。例年秋にはミス小野小町が選ばれますよ。
「随心院」では写経と写仏の体験を受け付けています。心地よい静寂に包まれて丁寧に般若心経を書き記していくと、自然と穏やかな気持ちになれそうですね。写仏は観音様や菩薩様だけでなく小野小町の写仏御影もあります。帰りに小野小町の絵馬に願い事を綴れば、なんか良いことが起きる予感がしてきそう♪
随心院の詳細情報
洛南・東福寺エリアにある「毘沙門堂 勝林寺」は、京都五山の「東福寺」の塔頭です。階段を登った先にあり、境内には本堂があるのみの小ぢんまりとしたスポット。鮮やかな紅葉が楽しめるお寺で、紅葉の名所・東福寺と一緒に訪れる人が多数いらっしゃいます。
春から夏にかけて人気なのが、お手水舎を彩る花たち「花手水(はなちょうず)」。溢れる色とりどりの花に、思わず笑顔になりますね。「勝林寺」は坐禅体験や写経・写仏体験ができる場所としても人気があり、心身をリフレッシュするのにぴったりのスポットです。
「毘沙門堂 勝林寺」の写経・写仏体験は午前と午後の1日2回開催。ちなみに坐禅体験は午後に1回開催しています。写経の前には心構えから丁寧に教えてくれます。266文字の般若心経と、42文字と短めの十句観音経があり、書き終わったらお抹茶とお菓子のサービスでほっと一息できますよ。公式サイトから予約フォームへアクセスしてくださいね。
毘沙門堂 勝林寺の詳細情報
毘沙門堂 勝林寺
- 住所
- 京都府京都市東山区本町15-795
- アクセス
- JR東福寺駅より 徒歩約8分
- 営業時間
- 新春・秋の特別拝観期間のみ。 ※拝観時間はホームページにて掲載。 ※上記期間以外の一般拝観は8名以上の団体のみ。
洛南エリア、京都駅から約15分で歩いていける「東寺(教王護国寺)」は、京都のシンボルともいえる五重塔がある人気スポットです。世界遺産『古都京都の文化財』の構成遺産でもあります。五重塔などがライトアップされる春と秋の夜間特別拝観は、圧巻の景観に心洗われますよ。
五重塔に目がいきがちな東寺ですが、実は見どころ満載のスポット。金堂、講堂、食堂が一直線に並ぶ伽藍配置で、このうち境内で最も早く建設され、途中豊臣秀吉公によって再建された金堂は国宝に指定されています。さらに金堂のほかにも御影堂や蓮花門など「東寺」の境内には国宝が多くありますよ。
「東寺」での写経体験は、境内北側の食堂で行います。食堂は”じきどう”と読み、食事を含めた僧侶たちの修行の場でした。今はお守りや御朱印の授与所で、もちろんご本尊の安置もあるので参拝もできます。食堂での写経体験は9時から15時で受け付けており、その場で申し込みができますよ。観光の合間に気軽に体験できるのが嬉しいですね。
東寺(教王護国寺)の詳細情報
洛東エリア、紫雲山の上に立つ「金戒光明寺」は、京都の人々に”くろたにさん”の愛称で親しまれるお寺。京都随一の桜の名所であり、会津藩主の松平容保が幕末に陣を敷いた場所、つまり新選組発祥の地でもあります。京都駅からは市バスで約35分です。
京都の街並みを一望する山門や、四季ごとの風情を味わう広い庭園など風光明媚な地ですが、実は若い世代にも人気。その理由は、アフロヘアの仏様なんです。五劫思惟(ごこうしゅい)の阿弥陀仏といい、阿弥陀仏が長い時間をかけ修行した姿だそう。全国に約16体しかない貴重な阿弥陀仏像が拝めますよ。
「金戒光明寺」では毎月25日頃に昼食付きの写経会を実施しています。写経だけでなくお勤めや法話が含まれる体験で、初心者でも快く出迎えてくれるので安心です。お寺のやわらかい空気の中で、仏様を拝みありがたいお話に耳を傾けると、心のトゲトゲも消えていきそうですね。詳しい開催日は公式サイトで確認してくださいね。
金戒光明寺(黒谷さん)の詳細情報
京都洛北、鞍馬山の山麓にある「鞍馬寺」は、京都随一のパワースポットとして知られる名所。源義経公が鞍馬天狗から剣術を授かった伝説などが残り、古くから鞍馬詣でと言われるほど多くの信仰を集めてきました。山門から多宝塔までケーブルカーでアクセスします。
本堂金堂前に六芒星が描かれており、鞍馬山一強力なパワースポットといわれていますよ。ちなみに中央の三角は三尊を示しており踏んではいけないのだとか。写経体験の前に訪れ体中に良いエネルギーを溜め込んでおきたいですね。鞍馬奥の院の魔王殿や木の根がむき出しになった木の根道など、ほかにもパワースポットが点在しています。
「鞍馬寺」の写経体験は、山門手前の鞍馬山修養道場で行います。初めて「鞍馬寺」を訪れる際は時間に余裕をもって、ケーブルカーの時間をチェックしておくと安心ですよ。写経は毎月7日と18日の午前中に開催しています。体験するには予約が必要なので忘れずに。近くの保育園の子どもたちが紙芝居を聞く姿などが見られ、和やかな空気が感じられますよ。
鞍馬寺の詳細情報
鞍馬寺
- 住所
- 京都府京都市左京区鞍馬本町1074
- アクセス
- 叡山電鉄鞍馬駅から徒歩で30分
- 営業時間
- 9:00〜16:30 霊宝殿は月曜
- 料金
- 健脚コース 300円(愛山費)、ケーブルコース 片道200円(ケーブル寄付金)
嵯峨野・嵐山エリアの「清涼寺(嵯峨釈迦堂)」は、源氏物語の登場人物、光源氏にゆかりのあるお寺。嵐山の観光エリアから少し離れた嵯峨野の真ん中あたりにあり、静かで風情ある境内を散策できます。嵯峨釈迦堂という通称のとおり、お釈迦様がたくさんいるお寺ですよ。
本堂と庫裏をつなぐ回廊は四季の美しさを際立たせます。「清凉寺」は「棲霞寺(せいかじ)」と「清凉寺」という2つの寺院が一緒になったものなのですが、このうち現在の「清凉寺」の母体であるのが「棲霞寺」です。嵯峨天皇の息子、源融の一周忌にその息子が創建したと伝えられ、この源融というのが光源氏の君のモデルといわれているのです。本堂に安置されている非公開の御本尊・釈迦如来立像は国宝に指定されています。
写経会は、毎月第4日曜日の午前10時から写経道場で開催しています。写経のほか法話とお勤めの時間があります。さらに、こちらでは本格写経体験でなくプチ写経体験を毎日受け付けています。短いお経で時間にして15~20分ほどの体験です。初挑戦の人や時間がないけど写経体験がしたい人にもぴったりですよ。
嵯峨釈迦堂(清凉寺)の詳細情報
「大覚寺」は先ほど紹介した「嵯峨釈迦堂」から徒歩圏内にあり、あわせて観光する人も多いお寺。嵯峨天皇の離宮として建てられた広大な寺院で、美しい大沢池に朱色が映える心経宝塔はじめ絶景スポットが豊富にあります。飢饉にあえぐ民のために嵯峨天皇が写経をされ平安が訪れたことから、心経写経の根本道場と言われています。
嵯峨御所ともいわれた壮大な「大覚寺」にはたくさんのお堂があります。江戸幕府二代将軍徳川秀忠公の娘であり、皇室に嫁いだ東福門院和子様が暮らしていた宸殿は、花天井などの美しい装飾に圧倒されます。宸殿と心経前殿を結ぶ村雨の廊下は、時代劇さながらの美しい回廊。フォトジェニックな光景が多くカメラ女子も必見のスポットです。
「大覚寺」での写経体験は本格的なものから気軽にできるミニ版まで多種多様。5分ほどでできる短いものや、一文字だけを書く超ミニミニ写経もありますよ。また、毎月1日、11日、21日の午前と午後に写経道場で写経法会を開催しています。こちらは信仰熱い方々も集う会です。さらに「大覚寺」ではインターネットで写経キットをオーダーする自宅写経も充実しているので、気になる方はお試しもできますよ。
大覚寺の詳細情報
大覚寺
- 住所
- 京都府京都市右京区嵯峨大沢町4
- アクセス
- JR「嵯峨嵐山駅」から徒歩約20分 阪急「嵐山駅」から徒歩で約35分 京福「嵐電嵯峨駅」から徒歩で約25分
- 営業時間
- 9:00〜17:00(受付は16:30まで)
- 料金
- 大人:500円 小中高:300円
京都市左京区の北東部にある有名な寺院といえば「三千院」。お城を思わせる重厚な御殿門をくぐると、濃厚な配色の自然に心を掴まれる世界が広がっています。庭園や森の苔は緑の絨毯を敷き詰めたように鮮やかで、苔寺としても知られていますよ。中でも客殿から望む聚碧園の光景は感動的です。
イライラが重なって心が荒れている、そんなあなたを癒やすのがわらべ地蔵。弁天池の近く、森の中に点在しており、癒やしをくれるその愛らしい姿が人気を集め「三千院」のマスコット的存在になっています。ゆっくりとお地蔵様を眺めながら境内を散策してくださいね。
「三千院」の写経は、般若心経一巻を書く60~90分のロングタイプと、4句16文字を書く20分程度のショートタイプがあります。ショートタイプは修学旅行生向けのようですが、タイミングがあえば無料で体験できます。帰りには家でできる写経の用紙をもらえますよ。気持ちの良い写経体験を終えたら、客殿で庭を眺めてお抹茶をいただきませんか?
三千院の詳細情報
三千院
- 住所
- 京都府京都市左京区大原来迎院町540
- アクセス
- JR京都駅から市バスで60分 - 下車から徒歩で10分
- 営業時間
- [3月〜10月] 9:00〜17:00 [11月〜] 8:30〜17:00 [12月〜2月] 9:00〜16:30
- 料金
- 大人 700円 、中学生・高校生 400円、 小学生 150円
丁寧に文字を綴る作業を通して集中力を高め、気持ちを穏やかにする写経体験。体験を終えれば、凛とした気持ちになれますよ。心を整えて精神を研ぎ澄ませば、日々のパフォーマンスレベルも上がるかも?それぞれのお寺が持つ美しい景色も楽しみながら、京都での充実した写経体験を味わってくださいね。