【全国】自然が創り出した美術館。デートにおすすめの神秘的な鍾乳洞10選

長く付き合っていると、遊びに行く場所や休日の過ごし方も定番化しがち。一緒にいられる時間は大事だけど、ちょっと退屈。そんなマンネリ化した退屈なデートが続くカップルには、非日常が感じられるドキドキワクワクする鍾乳洞デートがおすすめですよ。

何万年、何億年という長い月日をかけて少しずつ形を変え成長し続ける鍾乳洞と鍾乳石。その造形は自然にできたは思えないような不思議なものばかり。まさに自然が作り上げる芸術品。さながら鍾乳洞は地底にできた美術館です。石灰岩を多く含む地形に鍾乳洞が多くでき、雨水が成分を変えながら最終的に地底で結晶化・沈殿して鍾乳石ができます。

鍾乳洞の中は年間を通して15度前後の場所が多く、中には夏場でも約10度とかなり寒い鍾乳洞も。夏にお出かけする場合は、ちょっとした上着を持参しておきましょう。また、鍾乳洞内はルート整備されているものの、急な階段や濡れて滑りやすい場所などが多いです。スニーカーなど歩きやすい靴が必須ですよ。独特の形や色から連想して名付けられるネーミングも、各鍾乳洞の見どころ。そのセンスも楽しみながら歩いてくださいね。

日本三大鍾乳洞の一つ、岩手県にある「龍泉洞」は、鍾乳洞内に住むコウモリとあわせて国の天然記念物に指定されている景勝地。高低差の激しい鍾乳洞で、全長は約4,088メートル。そのうち700メートルが公開されています。鍾乳洞の中は年間を通して10度前後でとても涼しいですよ。盛岡市内からは車で約2時間です。

龍泉洞の最大の見どころが、青い水をたたえた地底湖。8つの地底湖があり内3つが公開中、その青さはドラゴンブルーと称されています。鍾乳洞内を流れる水もとても透明で清らか。地底のはずなのに新鮮な空気が身体に入っていく心地がしますよ。

「龍泉洞」と共通のチケットで入館できる「龍泉洞新洞科学館」も必見。「龍泉洞」よりも種類が多い鍾乳石が見られるそうです。洞内は写真撮影できないので気をつけてくださいね。

鍾乳洞の観光後、休憩するのにぴったりなレストハウスやカフェもあります。おすすめなのは、川のせせらぎと美しい苔を楽しめるカフェ「Ponte（ポンテ）」。写真は有名な『岩泉ヨーグルト』です。ヨーグルトなのにもっちりとして粘り気のある濃厚で心地よい酸味が特徴。新感覚ヨーグルトは癖になりますよ♪

福島県田村市にある「あぶくま洞」は、全長が約600メートルの鍾乳洞です。規模はそれほど大きくはありませんが、鍾乳石の種類や数は東洋で一番と言われるほど多いんですよ。さらにカラフルなイルミネーションが多く、バルーンアートが開催されることもあり、カップルでのデート先にぴったりです♡

たくさんある見どころの中でも特に注目なのが、高さが約30メートルもある巨大なホール空間、「滝根御殿（たきねごてん）」です。長く細く伸びた鍾乳石が天井を覆う圧巻の景観。冬にはここでコンサートも開催されています。鍾乳洞の中のコンサートは、異空間を訪れたような貴重な体験になりそうですね。洞内は写真撮影が禁止されているので、その目に焼き付けましょう。

「あぶくま洞」は星の村天文台に続く道中にあり、近くにはキャンプ場やコテージなどがあります。近隣の観光スポットとあわせて大自然を満喫するデートができそう。ちょっと休憩したい時は敷地内にある「レストハウス釜山」へ。あぶくま洞限定のお土産も買えますよ。

東京都心部から約90分でアクセスできる都内の鍾乳洞が、奥多摩エリアにある「日原鍾乳洞」です。「日原渓谷」など自然スポットにも恵まれ、都会からちょっと気分転換したい時におすすめの場所。「日原鍾乳洞」は洞穴らしさがにじみ出る鍾乳洞で、ゲームのダンジョンを攻略するかのようなワクワク感がありますよ。

水滴が多く、その滴る様子からも何億年もの地球の歴史を感じます。「ここは本当に東京？」と思うような神秘的な地底の世界。鍾乳洞内の水量や水質は天気に左右されるのですが「日原鍾乳洞」は大雨があるとそばの川の水が増水し鍾乳洞内も水浸しに。そうなると観光はできないので、行く前に電話で営業状況を確認してくださいね。

アクセスは車がおすすめ。公共交通機関の場合は奥多摩駅からバスで向かいますが、休日は鍾乳洞手前のバス停までしか運行しておらず、バス停から25分ほど歩きます。また、車の場合も通行には注意。細い山道が続きすれ違いができない場所もあります。事前にアクセス方法を再確認しておきましょう。

静岡県浜松市にある「竜ヶ岩洞」は、入り口にポップな竜が待つアットホームな鍾乳洞。入り口すぐにあるのがコウモリの餌付けスポットで、鍾乳石より先にかわいいコウモリとご対面です。浜松駅からバスで約60分、新東名高速道路の浜松いなさICから約10分でアクセスできます。

規模はそれほど大きくありませんが、特徴的な形の鍾乳石に付けられた溢れ出るネーミングセンスに楽しい気分で歩けます。一番の見どころは、30メートルの落差を落ちる滝。地底に響く水の音としぶきが言い知れぬ感動をもたらします。

また、ルート内には鍾乳洞発掘の歴史がわかる資料館もあります。実は、こちらの鍾乳洞は個人が約2年半の月日を費やして採掘した洞窟なんです。学びながら巡ることができ、知識欲も刺激されますね。

観光の後はぜひ売店内のアイスクリームショップ「マテリア」へ。天然素材１００％の手作りジェラートはバスガイドさんにも人気です。鍾乳洞のドキドキをクールダウンしちゃいましょう。

奈良県の天川村にある「面不動鍾乳洞」は、街を見下ろす高台にある鍾乳洞です。鍾乳洞の入り口へは切り株を模したかわいいトロッコでアクセス。鍾乳洞に行く前から眼下に広がる絶景に感動します。アクセスは近鉄下市口駅から洞川温泉行きバスに乗り、終点の洞川温泉下車して徒歩約20分です。

全長は約280メートルで関西では最大規模。ライトアップが施され見応えたっぷりです。高所ということもあり洞内が10度を下回ることもあり、ひんやりとした空気が漂います。山中にひっそりとある地底のアナザーワールドを探訪しましょう。

「面不動鍾乳洞」があるのは大峯山洞川温泉エリア。温泉街から散策しながら訪れることもできます。周辺には飲食店が多くあるので、ランチも一緒に楽しめますよ。温泉や天川村の観光とあわせて鍾乳洞のアドベンチャーを満喫しましょう。

岡山県新見市の「井倉洞」は、約1200メートルのルートをじっくりと探検できる鍾乳洞。照明もあって洞内は青さが際立つ空間。神聖な雰囲気が漂いますよ。JR伯備線の井倉駅から徒歩で約15分で、岡山県を代表する人気の観光スポットです。

「井倉洞」の前には「阿里佐淵」という悲恋の伝説が残る水辺があります。帰らぬ人を待ち続け、悲しみのあまり淵に身を投じた娘の名前である阿里佐から「阿里佐淵」と名付けられました。「井倉洞」を出たところには阿里佐の御霊を祀った「阿里佐の宮」があります。こちらは恋のパワースポットとしても知られていますよ。

「井倉洞」の敷地内にはレストハウスや和食処など飲食店が並びます。昭和の風情を感じる飲食店街で、落ち着いてランチタイムを楽しめますよ。高梁川が眺められる「民芸茶屋 」ではあゆの定食がいただけます。周辺にある昭和レトロなお土産屋さんも注目です。

山口県美弥市の「秋芳洞」は、山口県だけでなく全国から多くの観光客が訪れる人気の鍾乳洞。日本三大鍾乳洞の一つであり、その全長は10.7キロメートル、公開されているのは約1キロメートルと存分にその魅力を堪能できます。南口の入り口にある回廊と青い川の共演もとてもフォトジェニック。絶景の旅が始まります。（2020年8月現在は黒谷口のみ開放）

人智の及ばぬ自然の創造物に思わず息を飲みます。まるで、巨大な異空間に入り込んでしまったような感覚もワクワクさせてくれます。各所にはボタンを押すと流れる自動音声の案内機が。詳しい自動のガイド付きで、見どころも押さえられますよ。

中でも棚田のようになった「百枚皿」は非常にスケールが大きく、中国の白い棚田の世界遺産「黄竜」を彷彿とさせる鍾乳石。自然の偉大さに神秘の力を感じてしまいます。

正面入口である南口エリアは、観光センターをはじめ飲食店やお土産屋さんがたくさんあり、とても賑わっています。ぜひ食べたいのが「台観望 合歓店」の『ぜんじかっぱそば』。「秋芳洞」にはかっぱ伝説があるそうで、それにちなんだ名物となっています。山口県の名物と言えば『瓦そば』がありますが、こちらも鉄板で焼かれたカリカリ麺で山口県らしいメニューがいただけますよ。

高知県香美市にある「龍河洞」は、日本三大鍾乳洞の最後の一つ。全長は約4キロメートルで洞窟が3つ、そのうち約1キロメートルの洞窟を公開しています。「玉簾の滝」など圧巻の鍾乳石が多く、魅惑の光景が続いていますよ。2019年にリニューアルしてショッピングや食事もより楽しめるスポットになりました。

「龍河洞」の特色と言えるのが、本格的な冒険体験を楽しめること。コースは観光コースと冒険コースがあり、冒険コースではつなぎ（有料レンタル）を着て、いざ探検へ！狭い箇所が多く、時には腰をかがめたりしゃがんだりしないと通れない箇所もあり、本格的な鍾乳洞探検ができると人気です。

周辺にはお土産屋さんやご飯スポットがあり、おしゃれなカフェもあります。ガレットやガパオライスなど女子好みのメニューが多い「Cafe Ayam」は、なんとプチコッコという種のニワトリと触れ合えちゃうお店です。メニューには高知の地鶏『土佐ジロー』の新鮮な卵を使ったお料理の数々が評判です。ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

大分県の豊後大野市にある一大テーマパークのような鍾乳洞が「稲積水中鍾乳洞」です。水中鍾乳石に珊瑚石、丸いくぼみを真ん中に残したまま鍾乳石が成長していくベルホールなど、珍しい鍾乳石があるスポットとして知られます。そしてなんと、歩いて観光するだけでなくシュノーケリングやダイビングもできるんです。鍾乳洞の水中散歩なんて、幻想的ですね。

鍾乳洞を出るとある「ロマン座」は、昭和30年代の街を再現したタイムトリップできるおもしろスポット。「稲積水中鍾乳洞」は、敷地内に鍾乳洞だけでなく大分県一大きい「昇龍観音像」や庭園などがあり、1日中いても飽きないおすすめのスポットです。

こちらには希少な白い蛇がいる「白蛇堂」も。白蛇といえば金運や立身出世のご利益があるとされますよね。ご利益があるように、ぜひ二人でお参りしてみてくださいね。

沖縄本島の南に位置する石垣島にも鍾乳洞がありますよ。「石垣島鍾乳洞」は珊瑚礁から生まれた鍾乳洞で、南国らしさを感じます。敷地内にも南国特有の亜熱帯植物がいっぱいです。日本で最も大きい蝶、オオゴマダラも見られますよ♪

一番人気の鍾乳石が、ジブリアニメ「となりのトトロ」に出てくるトトロの形をした鍾乳石。ぴょこんと出た耳と、全体のフォルムはまさにトトロ！インスタ映え写真が撮れそうですね。

キラキラと煌く電飾のイルミネーションは、悠久の時を経て創られた世界を照らし出します。南国の異国情緒も相まって、非日常の地底探検が楽しめますよ。

併設のレストラン「石垣島食堂」でいただくのはもちろん『八重山そば』！地産名物の『もずく』や『八重山牛』など、この土地ならではのグルメがいっぱいです。さらに、シーサーの絵付け体験やドリームキャッチャー作りなど、沖縄らしい体験ができます。石垣島観光に、外せないスポットですよ。

一歩足を踏み入れれば、緑溢れる地上とは異なる神秘的な地底の世界。何億年もの時をかけて、年間数ミリずつ成長する鍾乳石は、樹木の年輪と同じように悠久の歴史を刻みます。別世界で自然の偉大さを感じるデートは、これまでのマンネリ化したデートとはひと味もふた味も違う時間になりますね。全国の気になる鍾乳洞をチェックして、ワクワクする鍾乳洞デートを楽しんでください。