京都の美しい伝統文化を五感で堪能。「京料理」を頂ける料理旅館8選

人間の三大欲求の一つである「食」。生きる上で必要不可欠な食と、あなたはどのように向き合っていますか。食は一般的に、「味」や「香り」を楽しむものとされています。今もなお日本文化として大切にされている「京料理」は、素材の味をシンプルに引き出すことを考え、試行錯誤を重ねてきた歴史があります。そんな京料理は、味や香りだけでなく、京都独自の長きに渡り積み上げてきた「美しさ」もあります。たまには五感を刺激して、見た目も美しい京料理の魅力に触れてみませんか？

東京から京都へは、新幹線で約2時間と少しです。京料理と言えば、「湯豆腐」や「京湯葉」、「京漬物」などが一般的ですよね。しかし、手掛ける職人によってさまざまな姿を見せる「京懐石」も大きな魅力の一つです。今回は、美しい京料理を頂ける料理旅館をご紹介致します。あなたの琴線に触れる京料理を訪ねてみてはいかがでしょうか。

祇園にある京懐石が魅力のお宿「純和風料理旅館 き乃ゑ（きのえ）」。こちらは、四季折々の京懐石や京都ならではの食事を頂くことができる料理旅館です。京都を代表する社寺の「建仁寺」や「八坂神社」へは徒歩約5分圏内のロケーションを誇り、アクセスも抜群ですよ。宿泊プランのほか、日帰りでも京懐石が楽しめますよ。

こちらでは、魅力的な月替わりの京懐石料理を頂くことができます。「カジュアル」「スタンダード」「プレミアム」の3ランクあり、季節ごとに姿かたちが変わる魅力のメニュー構成。こちらのお料理は、お部屋食でゆっくりと楽しむことができますよ。

京懐石料理に次いでイチオシなのが、季節ごとのお料理。春は筍懐石、夏は鱧しゃぶや鱧懐石、秋は松茸懐石、冬はふぐ鍋など…どれも魅力的ですよね。

朝食は、旅館ならではの和定食の他に洋定食も選ぶことができます。パンや卵料理、野菜スティックなど洋食の定番メニューが並びますが、和食器に乗って運ばれてくるのが特徴的。お重の中にはパンが入り、同じ洋食でもいつもと全く違った趣を楽しむことができるでしょう。

京料理を頂いた後は、お部屋でゆっくりと。こちらのお宿にはスタンダードな「一般客室」の他に、二間続きの広々としたシックな「御法（みのり）」と呼ばれる特別室もあります。どちらのお部屋からも自慢の庭園を望むことができ、贅沢でゆっくりとした時を過ごせることでしょう。

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”料理屋が営む旅館”を理念に掲げる「柚子屋旅館（ゆずやりょかん）」。旅館の門をくぐると、祇園の賑わいから外れた静かなる時が流れます。こちらの一階部分は一般客も訪れることの出来るお食事処「一心居（いっしんきょ）」があり、地域の人々に愛されています。京の野菜や豆腐、そして名前にもなっている柚子を取り入れたお料理は必見です。

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夕食は、京都にある水尾地方の名産である柚子をふんだんに使用した「柚子鍋懐石」を頂くことができます。先付、椀物、造里と続き、鯛柚子鍋と柚子雑炊がこちらのお宿の名物。お鍋の中に丸ごと入った柚子は必見ですよ。香り豊かな柚子料理を、召し上がってみてはいかがでしょうか。

京の季節のお料理が数種類と、西京焼や京漬物、自家製の柚子ジュースが付いた朝食。夕食に劣らず美しく上品に盛り付けられた朝食に、朝から日本人であることに感謝せずにはいられません…！連泊の方へは、メニュー内容を変えてくれるなどの店主の配慮も嬉しいです。朝食を食べて、ぜひゆっくりと一日を始めましょう。

お部屋は、心落ち着ける純和風の和室。こちらのお部屋にはどこからともなく柚子の香りが漂い、時代物の箪笥や四季を感じさせる花々など、余計なものを一切排除した落ち着きがあります。食後はぜひゆっくりと、都会の喧騒を忘れて寛ぎましょう。

お部屋に備え付けの浴室も、ぜひ注目したいポイント。檜風呂のある客室も。こちらに柚子を転がして入るのが、このお宿の醍醐味とも言えます。秋冬は黄柚子、春夏は青柚子が楽しめますよ。柚子湯にゆっくり浸かって、柚子づくしな一日を。

快適な宿としてミシュランガイドにも掲載される「京小宿 室町 ゆとね」。京都駅から1駅、最寄駅の「五条駅」から徒歩約5分の恵まれた立地に佇むこちらは、ゆっくりと寛げる町屋造りのお宿です。旅館ならではの坪庭の美しさや京料理の美味しさに定評があり、京の風情を感じるのに最適な空間ですよ。

こちらのお宿では、料理長こだわりの京会席を頂くことができます。京都生まれ京都育ちの料理長が生み出すお料理には、京都の四季をよく知るからこその美しさと美味しさがあります。器にもこだわって提供されるお料理は芸術作品のよう。

美しく美味しいこだわりある京会席に欠かせないのが、お酒。お料理と一緒に堪能して、大人だけの特別な時間を過ごしましょう。

ほろ酔い気分をゆっくりと覚ますお部屋は、こだわりのある和モダンな空間。「牡丹」「藤紫」などの名前が付けられているお部屋には、それぞれ趣向を凝らした和の仕掛けが施されています。上質なひと時を過ごすことができるでしょう。

館内には、京都のガイドブックや小説などが揃う「ライブラリーラウンジ」があります。ティーコーナーや、オセロなどの遊びグッズも充実。マッサージチェアもあり、寝る前のひと時を過ごすのにピッタリですよ。次の日の計画を立てるのにもおすすめ。

誕生から60年の時を刻む「南禅寺参道 菊水（なんぜんじさんどう きくすい）」。時代と共にリノベーションされ、現在は宿泊客を招く別邸となっています。一流の庭師が手掛ける優美な庭園と、そんなお庭を眺めながら頂ける京の和洋食が自慢。こちらで「食」と「とき」を楽しむ非日常体験をしてみてはいかがでしょうか。

出典：

こちらの食を司るのは、ミシュラン3つ星を誇る日本料理屋の店主。京都の土地ならでは食材を使った「京の洋食」を堪能することができます。一つのお皿にソースが彩られていく様は、まさに芸術。

もちろん、和会席も頂くことができます。旬の食材を使って作り出す和会席は美しいの一言。日本古来の伝統の中にも、新しい試みを感じさせる一皿です。洋食にするか和食にするか、ついつい迷ってしまいますね。

出典：どらぴーさんの投稿

朝食は、手間暇かけて作り上げるこだわりの和定食。旬野菜のすり流しと、蜜漬けトマトのマリネなど、目覚めの一皿にはピッタリのメニューです。身体をゆっくりと目覚めさせながら、癒しの朝のひと時を過ごしましょう。近代庭園の先駆者である小川治兵衛が織りなした優美なお庭を眺めながら頂くことができますよ。

全6部屋のこだわりの室内は、和モダンな空間。お部屋と優しく調和するテーブルやソファ、ゆったりとしたバスルームには檜で縁取られた十和田石の浴槽など、見事な洋と和の共存が見られます。テラス付きやお庭の眺めを楽しめるお部屋などもあり魅力的。他にも、アクセントで取り入れられているアートがお部屋を粋に彩ります。

高雄山の入口に佇む料亭旅館「もみぢ屋」は明治40年創業のお宿です。高台から大自然を楽しめる本館と、隠れ家のように自然と共存する別館があります。自慢の京料理と共に、春から秋には京都の風物詩である川床を楽しむことができますよ。

素材の味を生かした四季折々のお料理が自慢。春は「春霞の宴」、夏は「清涼の里 月・雪」、秋は「会席料理」、冬は京野菜「彩菜料理」と、四季の移り変わりを目でも舌でも楽しめます。

4月から9月の終わりにかけて、清滝川沿いの川床で食事を楽しむことができます。清滝川を眺めながらいただく夕食は特別な時間になりそうですね。6月初旬からは舞子さんの京舞を見ることも！旅の思い出になること間違いなしです（※開催日は金・土・日・祝日・8月10日～16日予定）。

本館のお部屋は8畳・10畳の和室と10畳のツインベッドルーム。どの客室タイプも渓谷側で雄大な自然を眺められるのが嬉しいですね。畳でゴロゴロ寛げば、移動の疲れもしっかりリフレッシュできそう。

本館の展望露天風呂や貸切風呂でも高雄の絶景を楽しめるので、ぜひ利用してくださいね。貸切風呂は有料ですが、誰にも邪魔されずにゆっくり浸かれて心から癒されそう♡別館では露天風呂付客室があるので、プライベート感をたっぷり満喫できますよ。

京都の代表的社寺「南禅寺（なんぜんじ）」と「平安神宮」を東西に配した「南禅寺 八千代（なんぜんじ やちよ）」。正面玄関にある大きな提灯が特徴的で、門をくぐると季節の花々が出迎えてくれます。庭園を望むレストランで京料理を頂いてみませんか？

夕食は、レストラン「料庭 八千代」で頂くことができます。日本を代表する近代造園家が手掛けた庭園を眺めながら京料理を頂く贅沢さは、他ではなかなか味わうことができません。旬の食材を使い、あったかいものはあったかいうちに、冷たいものは冷たいうちにといったおもてなしの心を添えて、美しい器と共に提供してくれますよ。

しゃぶしゃぶ・すき焼きに並び、こちらで味わえる老舗料亭の味が「すっぽん鍋」です。滋養強壮に良いとされる日本の伝統料理。そんなすっぽん鍋はコラーゲンが豊富で女性には嬉しい食べ物です。すっぽんのダシがよく染みわたったスープで作るシメの卵とじ雑炊も、ぜひ味わいたい逸品です。

朝食は、名物の湯豆腐と松花堂弁当がセットになった和朝食。京都の食と言えば「湯豆腐」。中でもこちらの湯豆腐は、南禅寺の名物とされています。料亭仕込みの湯豆腐のたれをかけて、ぜひ味わいましょう。

食事を堪能した後に楽しめるお部屋は、茶室に倣った枯淡な趣のある空間。半露天風呂付きのお部屋が魅力です。

画像提供：料理旅館 花楽様（https://www.gion-karaku.com/）

「八坂神社」から歩いて約2分程の距離にある「料理旅館 花楽（からく）」。「清水寺」や「錦市場」、「先斗町（ぽんとちょう）」など京都の名所を観光するのに最適な立地を誇るお宿です。歴史的石畳が続く「ねねの道」と下河原通との間に位置するこちらでは、新鮮な京野菜を使った京料理会席や鍋料理を頂くことができますよ。

こちらでは、「旬の京野菜提供店」の称号を持つこだわりの京会席を味わうことができます。季節ごとに厳選された京都の食材使った会席料理をじっくり堪能しましょう。

京会席に加え、自慢の鍋料理も楽しめます。通年メニューの「京赤地鶏と野菜の京風鍋」をはじめ、秋には「北海道産秋鮭と京水菜のトマト豆乳鍋」、冬には「淡路産三年ふぐと九条ねぎの出汁鍋 」などさまざまな鍋を頂くことができますよ。

朝食は、料理旅館ならではの和定食。京豆腐やおばんざいといった地元の味に加え、だし巻きや焼き魚、お味噌汁などをバランスよく取り入れたメニュー内容です。

食後にゆっくりと休憩するのは、静かな和風のお部屋。純和風の和室をはじめ、畳にベッドの和モダンな空間までさまざま。窓から差し込む陽は優しく、くつろぎのひと時が過ごせそう。

大堰川にかかる渡月橋のすぐそばに佇む「渡月亭」は、明治30年創業の料理旅館。お香の香りや琴の音色が、京情緒を感じさせてくれます。宿泊棟は2つあり、露天風呂付客室や、天然温泉付客室など全6タイプから選べますよ。旬の美食を堪能する京料理や、旅館ならではのおもてなしに心ゆくまで癒されましょう。

いただけるお食事は、経験を重ねた料理人が腕をふるう季節の京会席料理。月替わりなので四季折々の味が楽しめるのが嬉しいですね。丹精込めて調理されるお料理は、見た目も華やかで繊細な京都の美しさを体現しているかのようです。

旅館で最後に頂く食事、朝食。こちらの朝食は、思わず目移りしてしまうほどの品数豊富な和食です。嵐山の名店「森嘉」の湯豆腐をはじめ、日替わりの小鉢、焼き物、焚合せ、ご飯、水物がつきます。こだわりが詰まった朝食に、お腹も心も満たされそうですね。

食後にゆっくりとできるお部屋は、どこか懐かしさを感じる雰囲気。嵐山の景色が一望できる「碧川閣」と昔ながらの和の趣が魅力の「秀山閣」の2つの棟があるので好みで選びましょう。半露天風呂付のお部屋にして、いつもより特別感のあるバスタイムを楽しむのもいいですね♪

天然温泉が楽しめる大浴場や貸切風呂、サウナもあります。手足を伸ばして温泉に浸かれば、歩き疲れた身体が癒されてリラックスできそうですね。

出典：チャンリオさんの投稿

京都の職人が食材と真摯に向き合い、素材の中に隠れた美しさを引き出した賜物である京料理。そんな京料理を楽しむ際には、付加価値である旅館での滞在をもぜひご堪能ください。五感で感じる満足は、きっと明日への優しい気持ちに繋がることでしょう。