世界に誇る日本の名跡！一度は行きたい国内の世界遺産【10選】

北海道の北東に位置する知床。オホーツク海に面するこの地域には豊かな自然が広がり、数多くの動植物が生息しています。中には絶滅危惧種などの動植物も生息し、世界遺産に登録されていることでそれらの動植物が保護されることにもつながっています。

青森県から秋田県に広がる「白神山地」は、標高1000m級の山岳地帯が織りなす大自然。「人の影響をほとんど受けていない原生的なブナ天然林が世界最大級の規模で分布」という理由で1993年に世界遺産に登録されました。映画「もののけ姫」のモデルにもなったといわれる地域で、13万ヘクタールもの全体面積には原生林だけでなく、カツラ、ハリギリ、アサダなどの大樹や貴重な高山植物なども観られ、国内でも屈指の自然を観ることができます。

東京から南南東へ約1000キロもの距離に浮かぶ「小笠原諸島」は、2011年に世界遺産に登録された、日本では4例目となる自然遺産のひとつです。自然豊かな島には海だけでなく陸上、淡水にも生態学的、生物学的に重要なエリアとされ、絶滅危惧種の動植物も多く見られます。

2014年に世界遺産に登録されたばかりの「富岡製糸場」は、群馬県富岡にある日本で初めての本格的な機械製糸工場です。国や社会の近代化に関連する近代化遺産として登録され、当時の国内産業として欠かせないものであった絹糸製造の官営模範工場でした。フランスの技術を導入して設立された富岡製糸場は当時世界最大級の規模を誇り、1987年に操業を終えるまで日本の絹産業の発展に貢献。開業当初の木骨レンガ造りの建物が当時のまま残っている貴重な施設です。

操糸場内も見学することができます。もちろん現在は稼働していないものの、現代まで製絹産業を支え続けた歴史を垣間見ることができる貴重な場所です。

日本人なら誰もが知っている日本一の山「富士山」。静岡県の4市1町、山梨県の1市1町に跨る日本の象徴ともいえる最高峰です。2013年の世界文化遺産登録の際は「富士山‐信仰の対象と芸術の源泉」という名で登録されたことから、我々日本人の心に深く根差した存在であることが窺い知れます。

富士宮市にある「富士山本宮浅間大社」は、富士山の構成資産として世界遺産に登録されています。火山神としての浅間信仰は全国に広まっており、その象徴として富士山を訪れる多くの人が立ち寄ります。

合掌造りの集落が残っていることで全国的に有名な岐阜県「白川郷」は、1995年に世界文化遺産に登録されました。岐阜県大野郡白川村をはじめ、高山市荘川町と高山市清見村の一部に相当する地域を「白川郷」と呼んでいます。特に萩町地区では現在も合掌造の建物で住民が実生活を送り、宿泊施設などで観光客も合掌造での生活を体験できます。

「古都・奈良の文化財」は、奈良県奈良市にある寺院などで構成されます。有名な東大寺をはじめ、興福寺、春日大社、元興寺、薬師寺、唐招提寺、平城宮跡、春日山原始林が構成遺産にあたり、どのスポットも奈良観光の人気スポットとして海外からも多くの観光客が訪れます。

広島県でも人気の観光スポット「厳島神社」は、1996年に世界文化遺産に登録されました。日本三景の一つとしても有名な景勝地であり、境内の沖合、海上に建つ大鳥居はあまりにも有名です。本社本殿をはじめ社殿には見どころが多く、反橋や五重塔など建造物としても貴重なものばかりで神社そのものをはじめとする国宝や重要文化財が多く所蔵されています。

厳島神社と並ぶ広島の象徴「原爆ドーム」は、1996年に世界文化遺産として登録されました。元は広島県の産業奨励館でしたが、先の大戦で原爆の被害にあった広島市の惨禍を伝える記念碑であり、また、戦争の悲劇が二度と起こらないようにという戒めの意味も含めた「負の世界遺産」としても有名です。

広島平和記念公園内の「原爆死没者慰霊碑」。犠牲者の霊を雨露から守るため、アーチ形の屋根を設置されています。原爆ドームを訪れた殆どの人が、ここで慰霊の願いを捧げます。

鹿児島県佐多岬の南南西60kmの場所にある「屋久島」は、日本の世界遺産の中でも4つしかない自然遺産のひとつ。島の9割が森林で覆われ、全体面積の約2割が世界遺産として登録されています。雨が多いことでも知られ、他の地域では見られないような動植物が生息しているのも、その湿度と森林が生態系を守っているが故。その自然を満喫できる登山やトレッキングツアーなど観光客向けのエコツアーも実施されています。

日本が誇る世界遺産の中でもおすすめのスポットをご紹介しました。どのスポットも行ってみる価値があり、実際に自分の目と肌で体験すれば、その偉大さが感じられる場所ばかりです。世界的にも貴重な国内の世界遺産を巡って、改めて日本の素晴らしさを実感するのも良いですね。