旅の目的は「建築」。一度は訪れてみたい、日本全国にある美しい建築物15選

出典：Hi_LIGHTSさんの投稿

みなさんの旅の目的は何ですか？ご当地グルメや見た目が可愛い話題のスイーツを食べたり、人気のテーマパークで遊んだり、風光明媚な大自然に癒されたりと、人によってさまざまですよね。明確な目的のある旅は充実したものになること間違いなしでしょう。

出典：izzuo119さんの投稿

普段特に意識せずに利用している、駅や建物。それらにもしっかりとこだわりが詰まっています。そして日本国内には、美しい建築物がたくさんあります。そこで今回おすすめしたいのが、グルメや観光地を楽しむのは二の次で、「美しい建築物を見ること」が主体の旅。

出典：nao+aroさんの投稿

フォトジェニックな建築物や、日本の心を感じる歴史ある建築物、有名な建築家が手がける斬新な建築物など、日本には見応えのある美しい建築物が全国に点在しています。その種類は神社仏閣やお城、美術館や博物館、ホテルやレストランなどバリエーション豊富。

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今回はその中でも、厳選した15の美しい建築物をご紹介します。それらはどれも、旅の目的にするにはふさわしい場所ばかり。その美しい佇まいに癒されてみませんか？

「真駒内駅」からバスで25分ほどの場所にある「真駒内滝野霊園」。壮大なランドスケープの丘の中心部からひょっこり頭を出しているのが、シンボルである「頭大仏(あたまだいぶつ)」です。この大仏殿は世界的建築家・安藤忠雄氏により設計されたもので、夏はラベンダー、冬は雪に一面を囲まれた丘の風景を望めます。それとともに目に入るのは、大仏様の頭だけ。とても神秘的な光景が広がります。

丘の中は礼拝空間になっていて、奥に鎮座する大仏様のところまで辿り着き、上を見上げると、その眺めはただただ圧倒的。心の中がスッと静まっていくのを感じられます。安藤氏のこだわりは随所に散りばめられ、独創的な雰囲気を終始味わうことができるでしょう。広大な敷地内にはずらりと一列に並ぶモアイ像や、ストーンヘンジなどもありますよ。札幌駅からは1時間ほど、さらに霊園までのバスは本数が少なく、特に冬場は見られる時間も短いため、事前調査は必須。余裕をもって訪れるのがおすすめです。

目の前にあるのは、水の上に浮かぶ聖なる十字架のみ。周囲には厳かな空気がただよっています。安藤忠雄氏が設計した「水の教会」は、自然との一体を感じられる幻想的な教会。精神が研ぎ澄まされるような感覚を味わうことができます。「水の教会」があるのは、「トマム駅」から送迎バスで5～10分ほどの場所にある「星野リゾート トマム」。

十字架は夜になるとライトアップされ、さらに神秘的な表情を見せてくれます。教会から見える十字架と池、森の風景はまるで絵画のよう。訪れる季節、時間、天候によって、まったく異なる表情を楽しむことができます。

「鶴岡駅」から車で10分ほど。水田風景の中に浮かぶ「SUIDEN TERRASSE(スイデンテラス)」は、米どころとして知られる庄内地方ならでは佇まい。世界的建築家・坂茂氏が手がけた初めてのホテルで、ホテル全体が水面に反射している様子は、まるでボリビアのウユニ塩湖のようです。ホテルには木が多用されており、その優しい温もりを感じられます。

木造2階建ての宿泊棟3棟には、7タイプ143室の客室があり、窓からは庄内平野ののびやかな風景を望むことができます。スパ・フィットネス棟の温泉は、地下1,200mからくみ上げた源泉掛け流しの天然温泉で、中も個性的。1,000冊もの本が並ぶライブラリもあり、いつまでも続くようなのんびりとした時間を過ごせます。外から眺めるだけでなく宿泊して、美しい建築を外からも中からも楽しんでみませんか？

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「清津峡入口」停留所でバス下車後、徒歩30分ほど。関越自動車道「塩沢石打IC」から車で25分ほど。「清津峡渓谷(きよつきょうけいこく)」は日本三大渓谷のひとつで、ダイナミックな景観を望める場所。「清津峡渓谷トンネル」ではその渓谷美を見られるだけでなく、中国やアメリカを拠点に活動する建築事務所「MADアーキテクツ」によって、「TUNNEL OF LIGHT」として空間そのものと、外に広がる圧倒的な自然を楽しめる空間になったんですよ。

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全長750mのトンネルは「木」「土」「鉱物」「火」「水」の5つのパートに分かれていて、それぞれでまったく異なる演出がされています。中でも最後の「水」のパートは圧巻の一言。渓谷のパノラマが目の前に広がり、大自然のパワーに圧倒されるはず。床一面にはその景色が人もいっしょに反射し、人と自然、アートが一緒くたになったように感じられます。周辺には温泉街もあるので、建築美を楽しんだ後は、温泉で癒されてみては？

屋根の勾配は周囲の山々と揃えられ、壁は全面ガラス張り。のどかな周りの風景に自然と馴染むようになっています。「益子駅」から車で10分ほどの場所にある「道の駅ましこ」は、益子焼をはじめ、地元で作られた物産などを楽しめる観光施設。壁材にも梁にも益子ならではの材料が使用されています。ショッピングを楽しんだり、レストランで食事をしたり、のんびり満喫してみては？

「太田駅」の目の前に建つ、白い外壁とガラス、そして緑が生い茂った、開放的な建物。まちのランドマーク「太田市美術館・図書館」は、人が交差するように、目当てのもの以外にも自然と目がいくように、箱のような5つのスペースが通路や階段などで繋げられています。図書館は、10,000冊以上もの絵本や児童書、およそ9,000冊のアートブックなどを中心にラインナップ。1階にはカフェもあり、この空間でまったりと過ごしつつ、建築を感じてみてはいかが？

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「神泉駅」から徒歩5分ほど。「渋谷区立松濤美術館」は、高級住宅街に建つ区立美術館で、建築家・白井晟一氏の設計によるものです。館内の曲線美、展示室に囲まれた館内中央にある楕円形の吹き抜け、館内にある調度品類など、すべてが優美で、洗練された空間を演出しています。

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逆さ富士のような建物。その建物が目の前の水面に反射すると、「富士山」が現れます。そして建物内最上階では、富士山のパノラマを眺めることができる…。そんな場所が、「富士宮駅」から徒歩8分ほどの「静岡県富士山世界遺産センター」。世界的建築家・坂茂氏が手がけ、世界遺産に登録された富士山の保護・保存・整備のための拠点施設としてできた場所です。

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「岐阜駅」から徒歩25分ほど。または駅からバスに乗り、「メディアコスモス前」停留所すぐ。世界的建築家・伊東豊雄氏設計の「みんなの森 ぎふメディアコスモス」は、図書館やギャラリーなどを備えた複合施設です。ゆるやかな波を描いた屋根には木が用いられ、周囲の山々と馴染むようにデザインされています。全面ガラス張りの外壁は、開放感を演出。

出典：arc0907さんの投稿

2階にある図書館には、優しく包み込むように高い天井からいくつものグローブ（半透明のかさ）が吊り下げられ、そのグローブの中には書棚や椅子が設けられています。辺りは木の香りで満たされ、まるで木陰に守られているよう。「日本一心地いい図書館」と称されるほどの空間で、のんびり本の海に揺られてみてはいかがですか？

出典：izzuo119さんの投稿

建物の周りも、そして建物自体も緑にすっぽりと包まれ、なんだかとっても温かくて優しい雰囲気でいっぱい。「近江八幡駅」からバスに乗り、「北之庄 ラ コリーナ前」停留所下車後すぐの場所にある「ラ コリーナ近江八幡」は、異色の建築家・藤森照信氏が手がけた建築物。美しい原風景を目にすれば、心がホッと和らぎます。敷地内では、バームクーヘンやカステラなどをいただけるので、景色を楽しんだ後には、カフェでまったり過ごしたり、ショッピングを楽しんだりしてみては？

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無機質なビル群の中に建つ、赤レンガの外観。「京都府京都文化博物館」は、「烏丸御池駅」から徒歩3分ほど、「堺町御池」停留所から徒歩2分ほどの場所にある博物館です。別館は元々、銀行の支店として使われていましたが、今は広々としたホールに。壁に配された無数の窓から陽が差し込むと、内部には神聖な趣がただよいます。東京駅を手かげた辰野金吾氏と、その弟子の長野宇平治氏が設計し、現在は国の重要文化財に指定されています。

出典：Past&passionさんの投稿

静かな丘の上に佇み、周りは自然に囲まれています。曲線を描いた内部には、自然光が差し込み、明るく清々しい空間です。「比治山下」電停から徒歩10分ほどの「広島市現代美術館」は、国内初の公立現代美術館で、設計は世界的建築家・黒川紀章氏によるもの。日本らしさと古代ヨーロッパらしさの見事な文化の融合も楽しめます。居心地のいい館内は、展示内容もユニーク。カフェも併設されています。建築といっしょに展示も楽しみ、その後はカフェでひと休みしませんか？

高松港から船で35分ほど。瀬戸内海に浮かぶ島・豊島。その豊島の、小高い丘の中腹に現れる白い物体。「豊島美術館」は、アーティスト・内藤礼氏と、建築家・西沢立衛氏が手がけた美術館です。建物は水滴をモチーフにしたデザインで、天井にある2箇所の開口部から周囲の風、音、光を直接取り込むため、内部にただ佇むだけで、無限の表情とともに、時間のゆるやかな流れを感じることができます。

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独特のコンセプトの元につくられた、普通のスタバとは少し違う「スターバックス リージョナル ランドマーク ストア」。鎌倉や宮島など、国内のさまざまな場所に展開していて、どれも素晴らしいデザインで設計されています。そのひとつが、「太宰府駅」から徒歩4分ほどの場所にある、「スターバックスコーヒー太宰府天満宮表参道店」。世界的建築家・隈研吾氏により “自然素材による伝統と現代の融合” というコンセプトでつくられ、木材と和をテーマとした隈氏らしい、伝統的な木組みの構造が入口から店内にかけて施されています。

出典：Lithium*さんの投稿

ホワイトと透明なガラスでできた、繊細で透明感のある、美しい佇まいの建物。「大分駅」から徒歩15分ほど。または駅からバスに乗り、「オアシスひろば前」停留所下車後すぐの場所にあるのが、大分の美しい自然の中で美術を身近に感じることができる「大分県立美術館（OPAM）」です。設計は坂茂氏が手がけ、ガラス張りの外観に吹き抜けのアトリウム、ショップやカフェを設けるなど、日常的に人が集まる工夫がなされています。展示のレイアウトが自在に変更できるだけでなく、カフェとショップも可動式という画期的な設計です。

出典：Gurekoさんの投稿

建築などの美しいものは、「SNSなどにUPされる写真を見れば十分」。そんな風に思う人も多いでしょう。でも自分の足で訪れて、自分の目でしっかりと見つめれば、SNSで見ただけでは感じられない、もっと特別な体験ができるんです。「モノ」じゃない「コト」の思い出。そんな思い出を作るため、国内の美しい建築物を巡る旅に出てみませんか？