王道観光は卒業。じっくり楽しむ「京都お散歩旅」へ！おすすめエリア5選

「このお寺の所要時間は○分で、△時のバスに乗って、×時までにあそこに着いて……。」効率良くめぐる楽しさもあるけれど、今度の旅ではちょっとお休み。“ココ”というエリアを決めたら、半日から1日くらいかけてじっくり探検してみませんか？

路地裏に入ってみたり、可愛い看板に足を止めてみたり。気の向くままにのんびり散策すれば、今まで見過ごしていた京都の新しい魅力にきっと気付くはず。あなただけの「お気に入りの場所」に出会えるかも知れませんよ。

そんな自由気ままな「お散歩旅」のヒントとして、この記事では5つのおすすめエリアをご紹介します。ぜひ、今度の京都旅行の参考にしてみてくださいね。

名所「銀閣寺」の近くから「熊野若王子神社」辺りまでを結ぶ、2km弱の小道です。水路と木々のコントラストが綺麗で、桜、新緑、紅葉、雪景色など、季節の風景がよく映えます。森林浴がてらのんびり歩くだけでも気持ちが良いですよ。

「哲学の道」は猫スポットとしても知られています。木漏れ日が揺れる小道は、猫にとっても気持ち良い場所なのかも。特に銀閣寺とは逆側の「熊野若王子神社」付近に多いそうです。

通り沿いやその周辺には、京都らしい純和風のお屋敷や、絵本に出てきそうなとんがり屋根の洋館など、レトロな建物を活かしたカフェがあります。和小物や京都コスメなどを扱うショップも充実。気の向くまま脇道に逸れてみれば、素敵なお店との出会いがあるかも？

可愛い“狛ねずみ”に見守られている「大豊神社」や、縁起の良い「幸せ地蔵尊」などのパワースポットも点在しています。どれも小ぢんまりとしていて落ち着いた雰囲気。多くの人が集まる観光名所とはまた違う魅力があります。

「熊野若王子神社」付近からさらに南へ向かうと、「南禅寺」の境内で、明治時代に建てられたレトロな水路橋を見ることができます。レンガ造りのアーチが連なる風景はとてもフォトジェニック。琵琶湖疏水の歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

京都市の北側、叡山電鉄「一乗寺駅」周辺のエリアです。駅から徒歩10分ほどの所には、見事な庭を持つ「詩仙堂」があります。こちらは文芸をこよなく愛した江戸時代の武将が、詩や書に耽った場所なのだとか。遠い昔の文化人に思いを馳せつつ、京都の本とアンティークをめぐる旅をスタートさせてはいかがでしょうか。

地元感あふれるのんびりとした雰囲気の「一乗寺エリア」。近隣に大学が多いこともあってか、おしゃれで個性的なショップが軒を連ねます。特に目立つのは、セレクト系の本屋さん「恵文社」や老舗の古本屋さん。旅先で本と出会うのも面白いかも知れませんね。きっと思い出の1冊になるはずです！

気になる1冊を見つけたら早速読書タイム。「詩仙堂」で……という訳にはいきませんが、「アカツキコーヒー 」をはじめ、一乗寺エリアには小ぢんまりとした雰囲気の良いカフェやベーカリーがたくさんありますよ。ぜひ、自分好みの席と、コーヒーと、パンを探してみてくださいね。

国内外の古道具・家具を扱う「モンティーク」、レトロな活版印刷工房「りてん堂」など、個性的なショップも見所です。時代や国を越えて、京都の一角にたどり着いたアンティーク品たち。眺めているだけで、何か物語をイメージできそうですね。旅の思い出に1つ買ってみるのも良いかも。

京都を代表する花街の1つ、「先斗町（ぽんとちょう）」。「河原町駅」の近くにある鴨川沿いの通りです。500mほどの細い路地ですが、京都らしい町並みやお店がぎゅっと詰まっているんですよ。カメラを片手に、京都のディープな雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか？

軒先の赤ちょうちんに描かれている「千鳥（ちどり）」は、昔から人々に親しまれてきた町のシンボル。渋い町並みに、現代でも通じるポップなデザインが映えます。老舗和菓子店「先斗町駿河屋」では千鳥をモチーフにした落雁が人気。お土産しても喜ばれそうですね。

茶屋などの飲食店が軒を連ねる中に、「先斗町公園」という開けた場所があります。ここは鴨川を眺めながらまったり寛げる穴場スポット。春は桜の花と川のコラボレーションも楽しめますよ。

鴨川沿いに座敷を設ける「納涼床（のうりょうどこ）」は、京都の夏の風物詩。先斗町の多くの店がこの納涼床を出します。外から雰囲気を楽しむのも風流ですが、せっかくなら床で食事してはいかがでしょうか？ イタリアンや家庭料理のお店もあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

京都の人気観光地のひとつ「嵐山エリア」。「竹林の小路」や「渡月橋」、「大覚寺」などの定番スポット以外にも、様々な見所があることをご存知でしょうか。視点を変えてみると、一度行った事がある方もきっと楽しめるはずですよ。

例えば「自然」に注目してみる、なんていかがでしょう？ 「嵯峨野トロッコ列車」で紅葉のトンネルを抜けたり、「保津川下り」で渓谷美を感じたり。絶景は眺めているだけでも癒されます。また夏目漱石の「虞美人草」をはじめ、嵯峨野の自然を描いた文学作品と合わせて楽しむ、なんて過ごし方も素敵です。

個性的なパワースポットを探してみるのも面白いかも知れません。芸能・芸術関係のご利益があるといわれている「車折神社」は、駅のホームと神社が直結している何とも珍しいスポット。寺社の多い京都らしいですね。

嵐山には天然温泉もあるんです。日帰り入浴＋湯豆腐ランチのセットがお得な温泉旅館「花筏」では、嵐山を眺めながら温泉浴を楽しめますよ。旅館だけでなく、気軽に利用できる日帰り温泉施設もあります。京の都で天然温泉に浸かる贅沢を堪能してはいかがでしょうか？

京都の中心地からバスで約60分。美しい山や京野菜の畑に囲まれた、のどかな里です。1000年以上の歴史を持つお寺や京野菜料理の古民家レストランなど、ほっこり落ち着けるスポットがたくさんあります。田舎に帰った気持ちで、のんびりと散策を楽しんでみてはいかがでしょうか？

大原で味わいたいのが、新鮮な「大原野菜」のランチ。地元の湧き水で育った野菜はヘルシーでとってもおいしいんですよ。川の畔のカフェ「来隣（きりん）」は、おにぎりや野菜のおばんざいビュッフェを楽しめるおすすめのお店です。

大原には「三千院」と「寂光院」という有名なお寺があります。山の風景に溶け込んでいるお寺は、自然の力強さも感じさせてくれますよ。街中の寺社とは少し違う雰囲気をぜひ感じてみてください。

大原には「大原山荘」という温泉宿があるので、ゆっくり散策して1泊するのも良いですね。宿の一角にある足湯カフェは、旅の疲れを癒すのにぴったり。疲労回復に効果があるという、大原産の紫蘇（しそ）を使ったジュースも楽しめます。

京都でおすすめの「お散歩」エリアをご紹介しました。気の向くままにじっくりと歩いてみると、観光名所めぐりで見たのとは一味違う、京都の魅力に出会えるはずです。カメラを片手に、ぜひあなただけの「お気に入り」を探してみてくださいね。